前回の記事で述べましたが、日常生活において「運が悪い」と感じさせる出来事の多くは、「運」のせいというより、
- タイミング・めぐり合わせが良くない
- 認識不足・注意不足・情報不足・経験不足
- 思い込みによる予測・期待が外れる
といったことが原因で起こっているため、
- タイミング・めぐり合わせが良くない → 待つ・時間をずらす・距離を置く
- 認識不足・注意不足・情報不足・経験不足 → 事前に知っておく・確認する・調べておく
- 思い込みによる予測・期待が外れる → 思い通りにいかないことを理解しておく・予測せずにありのままを観察する
といったように、自分自身の行動のひとつひとつに注意を払うようにすることで、「運が悪い」と感じさせる事態に遭遇するのを防ぐことが出来るのです。
たとえば、ひさしぶりに会う友だちと食事をしようと思っていたお店が、わざわざ足を運んでみたら臨時休業していたという場合はどうでしょうか?
このことは「運が悪い」というより、お店がいつものように開いていると思い込んで事前に調べていなかっただけなので(情報不足)、お店が通常通り営業しているか、インターネットなどであらかじめ確認するようにすれば良いのです。
また、普段はそれほど混雑していないコンビニエンスストアのレジに長い行列が出来ていたという場合も、単に「タイミング」が悪かったり、いつも行くコンビニエンスストアに長い行列が出来ることはないというのはただの思い込みであったりするだけなので、もしそういう事態に遭遇したら、「ツイてない」とイライラするのではなく、「そういうこともあり得る」と冷静に判断し、レジが空くまで店内の商品を見ながら待つか、もしくはその店から離れ、違う店で買い物するようにしてみるのです。
このように考えると、予測が出来なかった、突然の雹(ひょう)や竜巻などに襲われることで、家屋の一部が破損してしまったなど、何らかの損害が生じてしまった場合は、「自分ではどうすることも出来なかった」「コントロール不能」という点で、「運が悪い」と言えるかもしれませんが、それ以外の、つい、
- 「何だかツイてないな~」
- 「自分だけ貧乏くじを引いているみたいに運が悪いな~」
と感じてしまう出来事の多くは、「運が悪い」というよりも、自分自身の「心構え」や「メンタル」の問題なのです。
それゆえ、マインドフルネスによって「今・ここ」に意識を集中させたり、認知行動療法のごとく、自分自身の身に起きた出来事に対する考え方・ものの見方を変えたりすることが出来れば、いつもの「運が悪い」も変えられる可能性が生じてくるのです。
反対に、「運」に関わる「偶然性」や「ランダムネス」など、自分ではコントロールすることが出来ない・どうすることも出来ない要因が重なり、事故やトラブルに巻き込まれてしまった場合は、必要以上に悔んだり自分を責めたりするのではなく、「運が悪かった」とあきらめたほうが賢明かもしれません。
たとえば、車の運転中、家を出る前に家族とケンカしたことを引きずっていたり、手元のスマホを操作したりして、注意力が散漫になって事故を起こしてしまったという場合は、「運が悪い」のではなく、「運転」という行動に対する自分自身の心構えやメンタルの問題であると言えます。
ところが細心の注意を払って車を運転していたのに、交差点に差し掛かって右折しようとした時、
- 西日が差して視界が遮られた
- スマホの着信音が突然鳴った
- 急にめまいがした
- 交通ルールを無視した自転車がいきなり侵入してきた
などの要因が同時に重なり事故を起こしてしまったという場合は、良いとは言えない予想外の出来事が同時に重なってしまったという点で「運が悪い」といえます。
しかしながら「運が悪い」ということに関して知っておいていただきたいのは、スマホで通話をしている最中に手に持っていた大切な書類が予想していなかった強風で飛ばされてしまったという場合は、一度目は「そのことを想定していなかった」という点において、「運が悪かったので仕方なかった」で済ましてもそれほど問題はありませんが、一度そのことを「失敗」として経験したならば、今後は、風の強い日は屋外でカバンから書類を出さないように気をつけることで、「運が悪い」事態に遭遇するリスクを減らすことが出来るということです。
つまり事故や災難に遭遇した時、そのことが自分自身の注意力などが足りなかったことによるのであれば、一度目は「運が悪くて仕方なかった」と「運」のせいにして済ませたとしても、次からは一度「失敗」したその経験を生かし、同じ目に遭わないよう備えておくのです。
そしてそのためには、先述したように、
待つ・時間をずらす・距離を置く
事前に知っておく・確認する・調べておく
思い通りにいかないことを理解しておく・予測せずにありのままを観察する
といった対策が有効であると考えられるのです。
長い人生においては、運気の流れの影響のせいなのか、本当に「運が悪い」としか言いようがない不運な出来事が連続して起こることもあります。
しかしそれ以外の、コンビニエンスストアで長時間待たされたり、スーパーマーケットで自分がいつも買っている牛乳だけが欠品していたりするといった、日常生活のなかで漠然と「運が悪い」と思ってしまう出来事の多くは、「運」ではなく「自分次第」で、「運が悪いというわけでない」とものの見方を変えたり、自分の行動を変えることで対策を講じたりすることが出来るのです。
お忙しい中ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪
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