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そもそも「健康」とは何でしょうか?
今回はロバート・ハシンガー『「病気」と「健康」の法則』を取り上げながら、「健康」と「病気」と「免疫力」の関係について述べていこうと思います。
健康とは何かという問いを立てた時、「健康」というものを考えるうえで非常に参考になるのが、ドイツのロバート・ハシンガー医師が書いた『「病気」と「健康」の法則』(サンマーク出版)という一冊です。
ロバート・ハシンガー医師は、この『「病気」と「健康」の法則』のなかで、
「健康とは、生体内のエネルギーバランスがきちんと保たれている状態といえる」
と述べています。
また、免疫システムがうまく機能するためには、たくさんのエネルギーが必要になり、もしエネルギーが不足していると免疫細胞のトレーニングが出来ず、必要な抗体も作ることも出来なくなるため、免疫システムはウイルスや細菌との戦いに敗れ、結果的に風邪をひいてしまうということについても言及しています。
そのため、「免疫システムを機能させるためのエネルギーが十二分にあれば風邪をひかない」のであり、
「健康とは、免疫システムが正常に作動するのに十分なエネルギーが、体中にあふれている状態といえる」
としています。
病気の症状には、エネルギー通貨「ATP」の不足が関係している。
反対に人間はなぜ病気になるのかという問いに対して、ロバート・ハシンガー医師は、
「生体のどこかでATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー源が不足しているから、人間は病気になるのだ」
と答えています。
当ブログの他の記事でも述べたように、細胞内のミトコンドリアが産生に関わっている、この「ATP(アデノシン三リン酸)」とは、生物が利用している「エネルギー通貨」のことをいうのですが、たとえば「激しい頭痛がする場合、それは生体からの「体のなかで問題が起こっています。体のどこかでATPが足りません。なんとかしてください」というシグナル」であると述べています。
つまりハシンガー医師によれば、「体に現れる病気の症状」は、「生体からのシグナル」であり、
「生体が症状を通じて「体のなかで問題が発生しています。なんとかしてください」というメッセージを送っている」
というのです。
それゆえ、「なんらかの症状が現れたときは素直にそれにしたがい、生体内のATPをできるだけ増やし、エネルギーレベルを元に戻すことが必要」であり、
エネルギーレベルが元に戻らないかぎり、病気が本当の意味で治癒することはありません。健康とは、生体内のエネルギーバランスがきちんと保たれて状態といえるのです。
と説明しています。
ところが「こうした病気と健康の仕組みを知らない私たちは、病気になるとすぐに薬を飲んで症状を抑えよう」とし、そのままATP不足を解消することなく活動し続けるといいます。
また「薬をどんどん服用すると、それを排除することにばかりエネルギーが使われ、体内で生まれる毒素の排出に手が回らなくなる」とも述べています。
しかしハシンガー医師は、
「病気を本当に治すことができるのは、ATPを産生し、体内のATPを増やすことのできる生体自身だけだと、私は考えています」
としています。
さらに、
私たちが病気になるのはこのATPの需給バランスが崩れたとき、つまり生体内どこかでATPが不足したときです。たとえば寒いときは体温を上げるために多くのATPを使ってしまい、免疫システムが使えるATPが不足します。風邪をひくのはそのためでしょう。
とも述べています。
つまり、「免疫力を高める」もしく「免疫力の低下を防ぐ」ためには、「免疫力アップ」や「免疫ケア」をうたう健康食品に頼るのではなく、「エネルギー」に注目し、生体内のエネルギー通貨である「ATP」が不足しないような生活習慣を送ることのほうが、より大切になってくるのです。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪
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