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日常生活のなかの「運が悪い」「ツイてない」を、どういうわけか「運がいい!」に変えてみませんか?
この記事では、2024年の4月にkindle出版した『「運が悪い」は変えられる。なぜマインドフルネス瞑想を実践すると運が良くなるのか?』の冒頭部分を試し読みができます。
はじめに
マインドフルネスを日々の習慣にすることで、いつもの「運が悪い」を変える生き方、始めてみませんか?
・何をやっても思い通りにいかず、ついイライラしてその原因を他人や世の中など、自分以外のせいにしてしまう。
・今すぐやらなければいけないことがあるのに、スマートフォンに表示される情報が気になって注意力が散漫になる。
・相手の言動につい「イラっと」きたり「カッと」なったりして、感情をコントロール出来ずに衝動的に行動したことで結果的に最悪の事態を招いてしまうことが多い。
・スポーツであれ試験であれ車の運転であれ、予想していなかった想定外の状況が訪れると、不安や恐怖を覚えたりすることで、いつものパフォーマンスを発揮できない。
そしてそのことで、やがて思いもよらない不運が訪れ、今日という日が「ツイていない」と感じられる曇った一日になる……。
世の中には「運を良くする」ための開運本が溢れていますが、本書は、単に運を良くするというよりは、「今・ここ」に気づくための「マインドフルネス」によって、「何だかツイてない」「私だけが貧乏くじを引いている……」など、いつもの「運が悪い」を変えるためのものです。
かくいう私自身、以前はメンタルが弱く、想定外の出来事に見舞われてイヤな気分になると「運が悪い」と思うことが多かったのですが、マインドフルネスを実践し続けていたら、日常生活のなかで運が悪いと思うことは少なくなり、代わりに運が良いと感じることが多くなったのです。
あれは昨年の、雲一つない真夏の猛暑日のことでした。寝床に敷いているマットレスを二階のベランダで干していたら、まったく予測できなかった急なゲリラ豪雨によってマットレスが大量の雨水を含み、びしょ濡れになっていたことがありました。
そのような最悪な事態が起きている時、私自身は部屋の中でヘッドホンをしながらパソコンに向き合って作業をしていたため、急に雨が降ってきたのに全く気付かなかったのです。
「運」は予測できない天気のようなものだと感じることが多かったのですが、その日ほど、そのことを痛感した一日はありませんでした。
しかしそういう時、以前だったらイライラして自分自身の感情のコントロールが難しくなったのですが、「イライラすると運が悪くなる」ということを熟知していたため、ひどい暑さのなか、電気代節約のためにエアコンをつけずに扇風機のみで汗だくになりつつも、冷静に判断して、とりあえず濡れたマットレスを自室の中に入れ、布団乾燥機でしばらく乾かすことにしました。
するとおよそ20分後、嘘のように再び晴天が広がり、強い日差しによって濡れたマットレスを一気に乾かすことが出来たのです。
つまり、運も天気も予測が難しいものですが、自分自身のメンタルを何とかコントロールすることで、「不運」は去り、思いがけない「幸運」がもたらされたのです。
そして、本書を執筆している最中も、書きあぐねて参考文献を開く度、開いたページに自分が探し求めている答えが書いてある、仕事で窮地に陥った時に意外なところから救いの手が差し伸べられるなど、「運が良い」と感じられることがたくさん起こりました。
一方、「運が悪いな~」と不運に見舞われることはほとんどありませんでした。
その理由は、マインドフルネスを実践し続けることによって、日常生活のなかで一見「不運」と思える出来事に遭遇しても、その「運が悪い」を、
「運が悪いわけではない」
「結果的に運が良かった」
などと、「不運」を自分自身でうまくやりすごせるようになったからです。
そのことの詳細については、この『「運が悪い」は変えられる。』を実際にお読みになっていただきたいと思いますが、本書の第1部では、マインドフルネスを毎日の習慣として実践することで、いつもの「運が悪い」は変えられるということについて書いています。
続く第2部では、そもそも「運とは何か?」ということに着目しながら、「脳」の働きについても言及しつつ、マインドフルネス瞑想を実践するとなぜ運が良くなるのかということについて述べています。
そして第3部では「運が悪い」を変える生き方として、「感謝」や「健康であること」、自分自身を思いやる「セルフ・コンパッション」などを取り上げています。またポジティブ感情を育てることが「幸運」や持続的な「幸福」につながるということについても述べています。
なお、「運」といっても、本書の内容は日常生活のなかの「運が悪い」を変えるためのものであり、ギャンブルで大儲けしたり投資で成功したりすることを目的にしたものではありません。
最後に、この電子書籍をお読みいただいていること自体、私にとってはすごく「運がいい」ことなのですが、本書の内容を通じて、読者の方の「運」が少しでも良い方向へと変わるきっかけになるのであれば、著者としては大変嬉しく思います。
第1部 毎日マインドフルネスで「運が悪い」は変えられる。
疲れてイライラすると運は悪くなる。
普段から、どういうわけか自分だけ「運が悪い」と思うことはありませんか?
実は、自分が「運が悪い」と思っている場合、マインドフルネスを習慣化することによって、その「運が悪い」は変えられるのです。
私自身、数年前にとことん「運」が悪いと感じた一日がありました。
その日は、朝起きたら、近頃良くなってきたと思っていた、持病のアトピー性皮膚炎が急に悪化し、首のあたりが赤くなっていることに気づきました(幸いなことに今は完治しています)。
そのことでイライラしていたのですが、さらに、その症状を見た母が、いたわるよりも先に嫌がるよう表情をし、私自身、ますます不快な思いをしたのを憶えています。
空はまるでその時の気持ちを反映しているかのようにどんよりと曇っており、少しでも運気を変えようと買い物に出かけることにしました。
しかし買い物を終えると、なんと、店の前に止めた自転車のタイヤがパンクしていたのです。
「泣きっ面に蜂」とはまさにこのことでした。
ほかにも似たような経験をしたことがあります。
それは風がとても強かったある日のことでした。森林浴のために遠出した私は、森林浴を終えた後、自分自身が何だか疲れていると感じました。そして帰りに本屋に立ち寄り、何かいい本がないかと探し回っている間、疲労感が増してきました。
その時、以前の経験を踏まえ、こういうふうに疲れている時は、きっと何か良くないことが起こると思いました。
そして案の定、店から出て帰ろうしたら、自転車が強風によって倒され、外れたライトが駐車場のほうに転がり、通った自動車のタイヤによって潰されていたのです。
このように「運が悪い日はとことんツイてない」という経験は他にもたくさんあるのですが、このような経験から私が学んだことは、「運が悪い」という時は、たいてい、イライラしていたり、疲れていたりするなど、体調が良くない時なのです。
ちなみに私の場合は、疲れているとどうしてもイライラしてしまいます。
ではなぜ「運」が悪くなるのかといえば、イライラすることで、集中力が途切れたり、注意力が散漫になったりするからです。
そういえば私自身、忙しすぎて疲れている時に、ジャンパーのポケットのファスナーをきちんと閉め忘れ、お財布を落としてしまったことがありました(幸運にもそのお財布は親切な人に拾っていただき、警察に届けられました)。
「財布を落としてしまった」ことは、自分の中で「運」が悪かったと思うことも出来るかもしれませんが、それ以前に、疲れすぎていたことで注意力が散漫になり、いつもはきちんと閉めているポケットのファスナーを閉め忘れてしまったことが、財布を落としてしまった原因なのです。
「運が悪い」と感じられる時は、たいてい物事が思い通りに進まないものです。また、予想外の出来事が連続して起こって損害を被ったり、期待していたことが期待外れに終わってしまったりするものです。
さらにもし精神状態が悪化し、「怒り」など感情によって自分自身のコントロールを失ってしまえば、何をやってもうまくいかなくなりますし、運に見放されたみたいに事態は悪化してしまいます。
しかも憂うつな時ほど、経験上、運を良くしようとして何かしたところで、たいていは裏目に出ます。
そして、もしかしたらそのことでまるでみんなから嫌がらせを受けているみたいに、「世界」が敵に回ったと感じられるかもしれません。
そのため「運が悪い」と感じた時にまずやるべきことは、自分が疲れてイライラしていることに気づき、ゆっくりと呼吸して気持ちを落ち着ける、しばらく休んでリラックスするなど、何らかの方法によって、自分自身のメンタルを整えることなのです。
疲れたりイライラしたりすると「運」が悪くなる、まずはこのことを知っておき、肝に銘じておくと、「運が悪い」を変えやすくなります。
「運」はコントロール出来なくても「運が悪い」と思う自分のマインドは制御できる。
日常生活の中ではよくあることかもしれませんが、もし溜まったストレスや疲れでイライラしていると、スーパーマーケットで自分が並んだレジの行列だけ、とてつもなく進行が遅くて待たされる、接客してくれた店員さんの態度が無愛想であまり良くないなど、「運が悪い」と思える出来事に遭遇し、ますますイライラしてしまいます(かつての私がそうでした 汗)。
ちなみに、イライラしているから運が悪くなるのか、運が悪いからイライラしてしまうのか、疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれませんが、このことに関しては、「悲しいから泣くのか、泣くから悲しいのか」の議論に似ており、どちらか一方に限定されるというよりも、その両方(双方向的)だと言えるかもしれません。
しかしながら、イライラしている時に「運が悪い」と思える出来事に遭遇し、自分は「運が悪い」と確信することで、本当に「運」が悪いと思える、最悪な事態を招いてしまうこともあるのです。
そのため大切なのは、もし自分がイライラしていることに気づいたら、イライラすると「運」が悪くなるということを早めに思い出し、マインドフルネスによって「今」の呼吸に集中するなどして、これ以上イライラしないようにすることなのです。
私自身、この方法で、運が悪くなることを防ぐことが出来ています。
ただし、問題なのは、イライラして自分自身のコントロールを失っている時ほど、マインドフルネスによって「今・ここ」に意識を集中させたり、いまの呼吸に気づいたりすることが難しいことです。
そのため、普段から、毎日マインドフルネスを実践するための時間を作り、「習慣化」しておくことが、重要になってくるのです。
そうすると、レジで待たされてイライラしてしまった時でも、イライラしてしまっているという自分自身の今の状態に気づきやすくなり、そこから少し落ち着くことで、「今・ここ」や今の「呼吸」に意識を向けやすくなります。
(試し読みはここまでです(^^♪)
マインドフルネス習慣シリーズ第2巻
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