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マインドフルネス瞑想に対して間違った認識や先入観をお持ちではないですか?
今回はマインドフルネス瞑想を毎日の生活にとりいれてみるために、マインドフルネス瞑想についての誤解について述べていきたいと思います。
マインドフルネス瞑想による気づきは、集中力のアップやひらめきなど脳のパフォーマンスを向上させるだけではなく、ストレスの低減やイライラ対策、うつの症状の改善、認知症などの予防にも注目されています。
たとえば『「今、ここ」に意識を集中する練習』の著者であるジャン・チョーズン・ベイズ氏は、
「マインドフルネスとは、自分の体や頭や心のなか、さらに身の回りに起きていることに意識を完全に向けること。批判や判断の加わらない「気づき」」
であると述べていますが、マインドフルネスについての誤解として、
- 「何かを一生懸命に考えること」
- 「すべての動作を非常にゆっくりすること」
- 「時間が限られた練習」
を挙げています。
「マインドフルネスは思考を手放し、気づきの状態に入ること」
1、「何かを一生懸命に考えること」に関して、マインドフルネスは思考を手放し、気づきの状態に入ることだとしています。
このことはつまり、マインドフルネス瞑想を行っている間は、普段の生活のなかで行っている思考はもちろんのこと、姿勢を意識する、呼吸を意識するといった思考をも手放し、いまの状態にただ気づくようにすることが大切だということです。
また、2、「すべての動作を非常にゆっくりすること」については、「ゆっくり行動しても、意識がお留守になっていることはあります」とし、「動作をどのくらいの速さでするかは問題ではありません」と述べています。
つまり、マインドフルネスの練習のために、意図的に動作をゆっくりとすることがあったとしても、「ゆっくりすること」が目的ではなく、やはり大切なのは、意識を<いま>のありのままの状態に向けることなのです。
最後に、3のマインドフルネスは「時間が限られた練習」であるということに関しては、
「朝起きること、歯を磨くこと、ドアを通ること、電話に出ること、人の話を聞くことなど、日常の当たり前の行動のなかに、深い気づき、好奇心、発見の感覚を見出せるようになると、効果が現れます」
とジャン・チョーズン・ベイズ氏は述べています。
すなわち、「さあ、~分間のあいだ、マインドフルネス瞑想をするぞ」と意気込んで、終わったら、様々なことに対する気づきをすぐに忘れて、「良い/悪い」といった価値判断やいつもの思考パターンに戻ってしまうよりも、1日中、様々なことに気づくよう観察を続けるほうが、より生活に役立つということなのです。
以上ここまで、マインドフルネス瞑想に対する誤解について述べてきましたが、最初は10秒でも構わないので、マインドフルネス瞑想を毎日の生活にとりいれてみてはいかがでしょうか?
なお、マインドフルネス瞑想の効用についてはこちらの記事を、具体的なマインドフルネス瞑想の方法については、こちらの記事をご参照ください。
ちなみに、『「今、ここ」に意識を集中する練習 心を強く、やわらかくする「マインドフルネス」入門』(ジャン・チョーズン・ベイズ 著 石川善樹 監修 高橋由紀子 訳 日本実業出版社)には、以下のようなマインドフルネス瞑想の効能が挙げられています。
- 「マインドフルネスはエネルギーを節約する」
- 「マインドフルネスは、心を鍛えて、やわらかく強くする」
- 「マインドフルネスは「不安」や「恐れ」を消す」
- 「マインドフルネスによって、「今このとき」を生きられるようになる」
- 「マインドフルネスは「動じない心」を育む」
- 「マインドフルネスは「心の声」に耳を澄ます」
(『「今、ここ」に意識を集中する練習』 ジャン・チョーズン・ベイズ 著 石川善樹 監修 高橋由紀子 訳より)