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毎日やらなければならないことが多すぎて注意が散漫、いつも心が落ち着かないでイライラする・・・そういう時こそ、瞑想で集中力を鍛えてみませんか?
先日の記事で、瞑想とは、心を静かな状態に整え、自己肯定感を育てていく練習であるということについて述べました。
「自己肯定感」のほかに瞑想によって身につけられるのは「集中力」です。
昔はそうではなかったのに、最近、気になったYouTube動画を最後まで試聴したり、一冊の本を最後まで読み通したりすることが難しくなった、と感じる方は意外と多いのかもしれません。
その集中力が続かない理由としては、毎日仕事や勉強、育児や介護などで忙しすぎたり、スマホの通知やSNS、生成AIなど様々なものに注意や関心が向いたりして、心を落ち着かせることがなかなか出来ないことが挙げられるように思います。
しかしそのような現代人の悩みを解決するために有効なのは「瞑想」です。
このことについてヨーガ行者の成瀬雅春氏は、瞑想能力は、仕事や日常生活で発揮されるとし、第一につちかわれるのは「集中力」であると述べています。
瞑想能力が身につくと、仕事上のあらゆる場面でその能力が発揮されます。瞑想能力を得ることが、あなたの仕事に驚くほど役立つことを知ってください。もちろん、仕事だけではなく、生活上のいろいろな場面でその能力は発揮されます。
成瀬雅春『都市と瞑想』 14頁
瞑想によって、まず第一につちかわれるのは「集中力」です。ただ坐って我慢するだけというような集中を欠いた瞑想は、時間の無駄でしかないです。集中力の欠如は、仕事上でも通常の生活上でも、取り返しのつかない事態を招きかねないのです。
しかし集中力があったとしても、いざというときにその集中力が発揮されなければ意味がありません。必要なときに必要な集中力を発揮するためには、ふだんから集中力を身につける練習をしておくべきなのです。
古来インドのヨーガ行者は、瞑想能力を高めるために、さまざまな集中訓練を積み重ねてきました。その集中訓練の多くは、現代人がそのまま使えるものです。
成瀬雅春『都市と瞑想』 14‐15頁
このように、現代社会で失われがちな「集中力」を身につけるためには、瞑想の実践が効果的なのですが、そもそも集中が続かないのに「瞑想」をしようとしても、なかなかうまくいきません。
特に、初めて瞑想をやってみようという場合、目を閉じて瞑想を始めたとしても、すぐに「雑念」やネガティブな考え、過去の苦い記憶ばかり浮かんできて、自分と向き合うこと自体が嫌になってしまうということが多々あります。

では、そのような場合にどうすれば良いのかと言えば、今の呼吸を観察することに集中してみるのです。
これは私自身の経験でもありますが、瞑想する際、無理に集中しなければならないと思って取り組もうとすると、なかなか集中が続きません。しかし、呼吸、具体的には気息の流れを観察することを目的にすると、呼吸の観察に集中することが出来るのです。
まずは自分の今の呼吸の状態をしばらく観察してみます。そして、マインドフルネス瞑想法やブッダの呼吸法が教えるように(1)、呼吸が浅ければ「浅い」と気づき、呼吸が速ければ「速い」と気づくようにします。そして「深くしなきゃ~」などと無理にコントロールしようとせずに、今の呼吸のあるがままを観察するようにします。
また、成瀬雅春氏が述べるような、呼吸数をカウントするという方法もあります。瞑想の際に呼吸の数を数えるのは、集中力を持続させるための訓練として有効です。その理由は、呼吸数をカウントしている最中に、他のことに気をとられてしまうと、どこまで数えたかが分からなくなってしまうからです。
まず、自分の呼吸を確認しましょう。どう観察するのかというと、目を閉じて「今吐いているな」「今吸っているな」という確認からスタートします。試しに10呼吸数えてください。「今吐いてるな」「今吸ってるな」という意識をしっかりと持ちながら1、2、3、と呼吸数を数えるのです。トイレに入ったときには最適な練習です。
成瀬雅春『都市と瞑想』 33頁

片鼻呼吸法で空気の流れをマインドフルに観察する。
瞑想中に途切れがちな集中力を持続させるためにもうひとつオススメなのが、ヨガの「片鼻呼吸法」を実践しながら、呼吸の気息の流れを観察する方法です。
1. 準備:姿勢と手印(ムドラ)
まずはリラックスした状態で座ります。背筋をスッと伸ばし、肩の力を抜きます。
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左手・・・膝の上に軽く置きます。
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右手(ヴィシュヌ・ムドラ)・・・人差し指と中指を折り曲げ、親指と薬指を使える状態にします。親指で右の小鼻を、薬指で左の小鼻を軽く押さえる準備をしてください。
2. 実践のサイクル
基本のサイクルは「左から吸う → 右から吐く → 右から吸う → 左から吐く」です。これを1ラウンドとして繰り返します。
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親指で右の小鼻を閉じ、左の鼻からゆっくりと息を吸い込みます。
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薬指で左の小鼻を閉じ(両鼻を閉じた状態)、一瞬だけ間を置きます。
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親指を離し、右の鼻から細く長く息を吐き出します。
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そのまま右の鼻から息を吸い込みます。
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親指で右を閉じ、左の鼻からゆっくりと吐き出します。
3. マインドフルな観察のポイント
無理に呼吸をコントロールしようとせず、流れる空気をただ観察するつもりで、以下のポイントに意識を向けてみましょう。
鼻腔の「温度差」を感じる
吸い込む空気は少し冷たく、鼻の粘膜をかすめる新鮮な感覚があるはずです。反対に、吐き出す空気は体温で温められ、しっとりと重みを含んでいます。この「冷たさ」と「温かさ」の交代を、肌感覚で繊細に追いかけてみてください。
通り道の「質感」をスキャンする
左右の鼻腔で、空気の通りやすさに違いはありますか? 「今日は右の方が通りが良いな」「左は少し粘膜が腫れているかも」といった気づきを、良し悪しの判断(ジャッジ)をせずに、ただ事実として観察します。
「ターニングポイント」を見つめる
吸う息から吐く息へと切り替わる「頂点」、そして吐ききってから再び吸い始める「折り返し地点」。その一瞬の静寂(クンバカ)にも意識を集中させます。振り子が止まる一瞬のような、思考が静まる瞬間を味わいましょう。

実践のアドバイス
息が苦しくなるほど長く吐こうとせず、同じリズムで静かにゆっくりと行うのがコツです。慣れてきたら、例えば、「吸う:止める:吐く」を「1:1:2」の比率にし、「4秒で吸い、4秒止め、8秒で吐く」というリズムを目安にしてみることがオススメです。
この片鼻呼吸法をマインドフルに観察することは、特に、イライラしたりモヤモヤしたりした時に、目を閉じて5~10分ほど続けるだけで、脳の左右のバランスが整い、気分が落ち着いてくるのを感じられるはずです。
今回は、呼吸による瞑想で集中力を鍛える方法について述べてみました。気になった方はぜひ試してみてください。
注釈
(1)たとえば「アーナパーナサティ・スッタ」(呼吸による完全な気づきの経典)では、瞑想の最初の段階として、以下が示されています。
「一、長く息を吸いながら、長く息を吸っていることを知る。長く息を吐きながら、長く息を吐いていることを知る。」
「二、短く息を吸いながら、短く息を吸っていることを知る。短く息を吐きながら、短く息を吐いていることを知る。」
「三、息を吸いながら、全身に気づく。息を吐きながら、全身に気づく。このように瞑想する。」
「四、息を吸いながら、全身を静める。息を吐きながら、全身を静める。このように瞑想する。」
(『ブッダの〈呼吸〉の瞑想』 ティク・ナット・ハン 著 島田啓介 訳 35‐36頁から抜粋)
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪


























