繰り返し練習し続けることがいつもの「脳」を変える。【いつもの脳を変える生き方】

生活習慣

繰り返し練習し続けることがいつものパターンを変える。【いつもの脳を変える生き方】

繰り返し練習し続けることがいつものパターンを変える。【いつもの脳を変える生き方】

2022年の始まりをきっかけに、いつもの「脳」のパターンにとらわれない生き方を始めてみませんか?

先日、

「創造」「熟練の技を磨くこと」はドーパミンとは別の仕方の生きる喜び

であるという記事で、ドーパミンだけではない、幸福感や充実感、「生きる喜び」、満ち足りた感覚、達成感などを得るには、自分自身の「身体」によって練習を繰り返したりスキルを磨いたりすることで、これまで出来なかったことを成し遂げていくことが大切ではないかということについて述べました。

 

今回は「いつもの脳」のパターンを変えるためには、繰り返し練習することが大切であるということについてです。

 

いつもの脳を変えるための「神経可塑性」とは?

いつもの脳を変えるための「神経可塑性」とは?

以前は私たちの「」は加齢と共に衰える一方だとされていますが、近年、学習などによって鍛えれば鍛えるほど、神経組織が活発になり、神経細胞同士の連絡が増えるなど発達することが分かってきました。

このように神経細胞同士のつながりが変わることは「神経可塑性」と呼ばれており、日常の活動や心的経験によって、脳は自らの構造や機能を変えることができるとされているのです。

 

ニューロンの間の結合は増減し、ともに発火するニューロンは結合を強め、そうでなければ結合は弱まる。科学の世界で「可塑性」と呼ばれるこれらの変化は一生続く。初めて会った人の名前やニュースで聞いた興味深い情報など、新たに何かを学習したとき、その経験は脳の配線へとコード化されて記憶される。こうして時間が経過するにしたがい、脳の配線はコード化を通じて変化していく。

リサ・フェルドマン・バレット『バレット博士の脳科学教室 7½章』 高橋洋 訳 55頁

 

たとえばピアノやダンスのレッスン、ヨガをはじめとしたエクササイズ、仕事でのスキルの習得など、最初は苦手でうまく出来ないことでも、日々繰り返し練習すれば脳の配線は変化していき、次第にスムーズに出来るようになっていきます。

しかし始めたばかりの時に一日でも練習を怠ったり、途中であきらめたりしてしまえば、神経細胞同士の結合は弱まってしまいます。

 

この脳の配線が変化することは、「読書」に関しても同じです。

もしかしたら、昔は長編小説を一か月の間に何冊も読んでいたのに、近頃はオンラインでネットサーフィンをする時間が増えたために、かつてのように本を読めなくなったという経験をお持ちの方は多くいらっしゃるのかもしれません。

読書

著述家のニコラス・G・カー氏はこのことに関して、『ネット・バカ』(篠儀直子 訳)という一冊のなかで、「神経可塑性に関する近年の発見」として、

脳は使われなくなったニューロンやシナプスを、急を要する他の機能のために再利用する。新たなスキルと視点をわれわれは手に入れるが、古いスキルと視点は失うのである。

 と述べています。

 

ここでお伝えしたいのは、神経可塑性によっていつもの脳は変えられるといっても、髪の毛をいじる自分のクセを直すのが難しかったり、習慣にしたいことを簡単に習慣化出来なかったりするのと同様に、すぐに過去の経験に基づく脳の配線を変えられるわけではないということです。

しかしだからといって不可能ではなく、スポーツであれ習い事であれマインドフルネス瞑想であれ、繰り返し粘り強く練習を続けていけばいつもの脳を変えることは可能であるのです。

 

いつもの過去のパターンにとらわれず、これからの未来を変えることができる。

脳の〈予測〉を変えることは可能。

ところで心理学者のリサ・フェルドマン・バレット博士は、以前に取り上げた『バレット博士の脳科学教室 7½章』のなかで、

  • 「脳は自分が気づく前に行動を開始するよう配線されている」
  • 「脳は〈予測〉する器官であり、過去の経験と現在の状況に基づいて、気づかぬうちに次の一連の行動を開始する」

といったことを踏まえ、「自由意思」と「責任」の問題についても言及しています。

 

たとえばバレット博士は、無意識につめを噛んだり、映画を夢中で観ていて、気づいたらジャンボサイズのポップコーンを平らげたりする場合は、

「脳は〈予測〉能力を動員して行動を開始するが、その際わたしたちは、行為主体としての感覚を持っていない」

としています。

この「行為主体としての感覚を持っていない」というのは、自転車に乗ることや車の運転のように、慣れればいちいち意識しなくても一連の動作をこなせる、いわゆる「自動操縦モード」に入っているということを意味します。

この自動操縦モードについては先日の記事で述べましたが、自動操縦モードに入っているとき、「わたしたちはその行動の責任を負っているのか?」という問いに対しては、「わたしたちが考えているより責任の度合いは大きい」とバレット博士はしています。

 

またここでいう「責任」とは、日常生活で起きる悲劇や辛苦に対して本人が責めを負うという意味ではなく、

「ものごとに対する責任は、本人の欠陥に由来するのではなく、それを変えられるのは自分しかいないために生じる」

と説明しています。

 

そして脳は「過去の経験を用いて〈予測〉し、次の行動の準備を整える」ため、そのような脳のあり方にとらわれるのではなく、

「自分の過去はもはや変えられないが、今すぐにでも多少努力すれば、脳が未来を〈予測〉するありかたを変えることならできる」

と指摘している点は、いつもの過去のパターンにとらわれず、これからの未来を変えることができるという意味では、非常に重要であると考えられます。

 自分の過去はもはや変えられないが、今すぐにでも多少努力すれば、脳が未来を〈予測〉するありかたを変えることならできる。たとえば、少しばかり時間と労力を費やして新たなアイデアを学ぶのもよい。新たな経験をしたり、未知の活動に挑戦したりするのもよい。今日学んだことのすべてが種を蒔き、明日の脳の〈予測〉のしかたを変えるのだ。

リサ・フェルドマン・バレット『バレット博士の脳科学教室 7½章』 高橋洋 訳 103頁

 

脳の〈予測〉を変えることは可能。

脳の〈予測〉を変えることは可能。

さらにバレット博士は、車の運転や靴のひもの結び方など、「何らかのスキルを習得したことがある人ならば、たった今努力が必要な仕事が、しっかり訓練すればいずれ自動操縦モードで遂行できるようになることを知っている」その理由は、

「それまでとは違った〈予測〉を発して新たな行動を起こせるよう脳がチューニングやプルーニングを施され、その結果として、自己と周囲の世界が異なった様態で経験されるようになるからだ」

と述べています。

そして、

今すぐに自分の行動を変えるのはむずかしいが、その瞬間が来る前に、脳の〈予測〉を変えることなら可能だ。練習や訓練を積めば、一定の行為を自動操縦モードで実行し、ひいては将来の行動や経験を自分が考えている以上にコントロールできるようになる。

 としています。

 

『バレット博士の脳科学教室 7½章』は「脳」について正しく知るために必読。

 車の運転にせよ、靴のひもの結びかたにせよ、何らかのスキルを習得したことがある人なら、たった今努力が必要な仕事が、しっかり訓練すればいずれ自動操縦モードで遂行できるようになることを知っている。その理由は、それまでとは違った〈予測〉を発して新たな行動を起こせるよう脳がチューニングやプルーニングを施され、その結果として、自己と周囲の世界が異なった様態で経験されるようになるからだ。これは自由意思の一形態、もしくは少なくともそう呼んでもおかしくはない何かだといえる。要するにわれわれは、自分の身を何にさらすかを選択できるのである。

端的にいえば、今すぐに自分の行動を変えるのはむずかしいが、その瞬間が来る前に、脳の〈予測〉を変えることなら可能だ。練習や訓練を積めば、一定の行為を自動操縦モードで実行し、ひいては将来の行動や経験を自分が考えている以上にコントロールできるようになる。

(リサ・フェルドマン・バレット『バレット博士の脳科学教室 7½章』 高橋洋 訳 106頁)

 

今回は、いつもの「脳」を変えるためには、繰り返し練習し続けることが大切であるということについて述べてきました。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪

 

 

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