contents
今回は『ゆがみを直す整体学』(宮川眞人 著 彩図社)という本を、真の健康を実現するために取り上げてみたいと思います。
前々回の記事で、蹲踞の姿勢は、足腰を鍛えたり、体の歪みを正すのに効果的だとし、毎日、蹲踞の姿勢をきちんととれるように訓練すると、足腰が強くなりますし、体の全体的なバランスも整ってくると述べました。
一方、からだが歪み、全体的なバランスが崩れてしまっていると、血流が滞り、肩こりや腰痛、頭痛、目まい、湿疹、抑うつなど、何らかの症状が現れてくることが考えられるのですが、整体師の宮川眞人氏の『ゆがみを直す整体学』を読むと、
- 肩甲骨
- 背骨
- 股関節
の三つが体の歪みを直し、からだのバランスを整えるのに大切だということが分かってきます。
宮川氏は『ゆがみを直す整体学』のなかで、この三つの領域について以下のように述べています。
これは、私が長年、人の体をみてきて感じたことなのですが、人の体というのは物質的なものだけでは考えられない側面があります。
つまり、人の体は精神や理性、本能などの面からも考えなければならないということです。具体的に言うと、人の背骨と肩胛骨と股関節という、3つの領域を考えたときに生まれる、
1・肩胛骨を、精神・理性を司る領域と考え、
2・股関節のある骨盤を性・または、本能的な領域と考え、
3・その、理性と本能のエネルギーが行き来する共通のパイプが脊柱であり、その中心が胸椎10、11番。
という考え方です。
肩胛骨に、人特有な動きの世界が有るからこそ、理性・知性という世界が発達し、内股を絞る力の股関節の動きがあるからこそ、人特有な性・本能の世界が発達したのです。
そして、背骨の弾力とは、単なる生理的な弾力なのではなく、本質的には、その理性と本能のバランスによって成り立っているという考え方です。
(宮川眞人『ゆがみを直す整体学』 p54~55)
また、体の歪みには、肝臓や腎臓の問題が関わっているといいます。
体の歪みというものは、整体学的には、肝臓・腎臓の疲労による捻れが元で、それが肩胛骨(理性)と骨盤(本能)の可動性に作用し、アンバランスを発生させるために起こるということは再三述べていますが、肝臓というのは頭を使いすぎると硬直するものです。肝臓の疲労が、基本的にあって、体が歪むと言っても言いすぎではありません。
(宮川眞人『ゆがみを直す整体学』 p54~56)
『ゆがみを直す整体学』は、自分で体のバランスを整えていくためにイチオシの一冊。
このように宮川眞人氏の『ゆがみを直す整体学』では様々な興味深い内容が語られているのですが、本書においては、蹲踞(そんきょ)や合蹠(がっせき)をはじめとして、自分で体の歪みを直してくための体操が紹介されています。
さらに、
- 太りやすい
- 猫背
- アトピー性皮膚炎
- 慢性高血圧
- 椎間板ヘルニア
- 糖尿病(2型)
- 心臓病
- 五十肩
- 白内障、緑内障
といった症状と、体の歪みの関係についても説明がなされていますので、関心がある方は、本書『ゆがみを直す整体学』を手に取ってみてはいかがでしょうか?
この『ゆがみを直す整体学』は、自分で体のバランスを整えていくためにイチオシの一冊です。また、アトピー性皮膚炎や、うつなどの症状に悩んでいる方にもオススメです。