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今回は、中鎖脂肪酸MCTオイルがサラダ油の代わりに摂りたいヘルシーオイルなわけについてです。
以前の記事で、認知症予防のためにココナッツオイルをオススメしましたが、実は中鎖脂肪酸MCTオイルも、認知症や糖尿病予防として、サラダ油の代わりに使いたいヘルシーオイルです。
中鎖脂肪酸MCTオイルの「中鎖脂肪酸(MCT)」とは、ココナッツオイルなどに豊富に含まれている脂肪酸のことで、エネルギーになりやすく、脂肪として体に溜まりにくいという性質があります。
近年、ヘルシーな食用油として注目が集まっているMCTオイルは、ほとんどが中鎖脂肪酸で占められています(約98%以上)。
さらにこの中鎖脂肪酸によって生成される「ケトン体」と呼ばれるエネルギー源は、ブドウ糖の代わりに脳に使われるため、いわゆる「ケトン体療法」は認知症を予防したり改善したりするのに効果的であるとして、近年、認知症やアルツハイマー病の治療の現場でも注目されるようになりました。
また中鎖脂肪酸には代謝そのものを高める働きもあるとされており、他の食品のカロリーも一緒に燃やしてくれるとも言われています。
そのため、普段何気なく使っているサラダ油などの代わりに中鎖脂肪酸を摂るようにすることは、ダイエットに効果的ですし、代謝自体も良くなるため、エネルギーに満ち溢れた元気な生活を送れるようにもなることは十分考えられるのです。
飽和脂肪酸の性質とは?
ちなみに中鎖脂肪酸は飽和脂肪酸の一種ですが、牛脂や赤身肉、バターなどに含まれている長鎖脂肪酸よりも炭素数が少ないため、すぐにエネルギーになりやすいと言われています。
さらに、飽和脂肪酸は酸化しにくいという性質があるため、体内で活性酸素が増えて細胞の老化が促されるのを防いでくれます。つまり、飽和脂肪酸の一種である中鎖脂肪酸は、サラダ油などの酸化しやすい不飽和脂肪酸よりも体の細胞の老化を防ぐのに役立つのです。
一方、以前の記事で述べましたが、酸化したサラダ油・植物油を摂り過ぎると、認知症や糖尿病の発症リスクを高めてしまうと考えられます。
MCTオイルとココナッツオイルとの違いとは?
しかも、この中鎖脂肪酸に関しては、自然療法医のブルース・ファイフ氏が『ココナッツオイル健康法』のなかで、
- 「摂取する長鎖脂肪酸を中鎖脂肪酸に替えると、体重増加が抑えられ、脂肪沈着が減少することは、動物や人間を対象とした数々の研究で実証されている」
- 「中鎖脂肪酸は体の代謝作用を加速させ、より多くのカロリーを燃焼させる」
と述べていることは注目に値します。
そのほか、同じく中鎖脂肪酸が豊富に含まれているココナッツオイルとの違いは、ココナッツオイルにはラウリン酸が含まれていますが、中鎖脂肪酸MCTオイルは カプリル酸とカプリン酸のみで構成されていることです。
また、MCTオイルはココナッツオイルと同様、中鎖脂肪酸が主成分なのに固まらないのは、製造工程において、固まりやすい脂肪酸を取り除いているからだとされています。
中鎖脂肪酸MCTオイルは免疫力のアップにも効果的。
さらに中鎖脂肪酸には免疫力を高める働きもあります。
その理由は中鎖脂肪酸にはカプリル酸やカプリン酸と呼ばれる成分が含まれているからです。
中鎖脂肪酸自体にも人間の体内で有害な働きをする微生物をやっつける働きがあると言われていますが、 このカプリル酸やカプリン酸にはカンジダ菌などに作用する抗菌作用があるといわれています。
したがって、中鎖脂肪酸を効率的に摂ることでダイエットをしたり、認知症や糖尿病を予防したり、免疫力を高めたりしていきたい方はMCTオイルがオススメです。
また中鎖脂肪酸MCTオイルは、仙台勝山館のMCTオイルなど、ココナッツ由来のものが多いです。
以上ここまで、中鎖脂肪酸MCTオイルがサラダ油の代わりに使いたいヘルシーオイルなわけについて述べてきましたが、中鎖脂肪酸MCTオイルはほとんどクセがないため、飽和脂肪酸が主成分のココナッツオイルやギーの風味が苦手だという方にオススメです。
ただし、中鎖脂肪酸MCTオイルは、炒める・揚げるといった調理には向かないため、直接、お料理やコーヒーなどに混ぜるのが望ましいとされています。