contents
なるべくゆっくり走るスロージョギングを、メンタルヘルスのために毎日の生活にとりいれてみませんか?
今回はストレス対策とうつの改善にスロージョギングがオススメなわけについてです。
スロージョギングを日々の生活にとりいれることは、ストレス対策とうつの改善に効果的だと思われます。
その「スロージョギング」とは、その名の通り、普通のジョギングよりもゆっくりと走るジョギングのことです。
そしてこのスロージョギングには、競争しようとして無理にペースを上げる必要は無く、笑顔を保てるくらいの自分のペースで行えるという利点があります。
スロージョギングのポイント
- 「走る距離やスピードより、大切なのは「にこにこペース」」
- 「はじめの目標は1日15分」
- 「足の指の付け根で着地する「フォアフット・ランニング」」
- 「2本のレールの上を走るイメージで」
- 「あごをひくのではなく〝あごをあげて〟走る」
- 「呼吸は自然にゆったりと」
- 「走り終わったらストレッチ」
(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』より)
スロージョギングがストレス低減に役立つわけ。
ところで、ストレスは私たちが社会生活を送るうえで避けて通ることはできないものですが、かといって日頃から精神的・心理的ストレスを溜めすぎることは、慢性炎症や腸内環境の悪化の原因になるなど、身体にとって良いことはありません。
しかしスロージョギングは、久保田競・田中宏暁氏らの『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』によれば、
- 「ストレスを忘れるための運動」
- 「ストレスを快楽刺激にするための運動」
であるため、ストレス対策としても有効だといいます。
スロージョギングは前頭前野や運動野などを大いに刺激するほかに、ふだん使わない部分の脳をさかんに使用することで、使用している部位を休めることができます。また、これまでにも述べているように、走ることで脳の各部位が発達することに加えて、有酸素運動を行うとBDNFなどの脳細胞を増殖し、保護する物質が放出されます。
(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p162)
これらの物質は傷つけられた神経細胞を保護するとともに、増殖させ、あるいはコルチゾールで短くなったシナプスを再度伸ばす働きを持っています。つまり、ストレスで傷ついた脳が副交感神経の活性化で回復するのを大いに助けてくれるのです。
(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p162~163)
スロージョギングのマイペースでOKなところが「うつ」に効く。
また、激しい運動ではなく、適度な有酸素運動は、うつの症状を改善するのに効果を発揮するといわれていますが、このスロージョギングの、焦る必要がなくマイペースでOK!だという点は、うつを改善するための運動としてランニングよりもオススメできます。
うつ病は、重症化してしまうと治療しにくく、治療に長い時間が必要となる病気です。ふだんから心と体のメンテナンスを行いうつを防ぐこと、あるいはうつ病にかかっているなら早めに治療することが重要であるといえます。
そして、うつ病の予防や治療にはスロージョギングのような習慣な運動が有効であることがわかっています。うつ病患者に定期的な運動療法を行うことで、抗うつ剤の投与量を減らすことができた、あるいはうつ病が治ったという報告は非常にたくさんあります。
(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p48~49)
さらにうつの症状は不眠とも深く関係していますが、スロージョギングは自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを整える働きがあることから、不眠症対策としても効果を発揮するといいます。
(略)体に負担の小さいにこにこペースのスロージョギングは、有酸素運動効果で脳を鍛え、血の巡りを良くしてさまざまな病気を防ぎ、そして眠りやすい環境を作って不眠を改善できる、うつ病の予防手段として優秀な運動だといえるでしょう。ただし、うつ病の人が自分から走り出すことはありません。誰かが一緒に走ってあげる必要があります。
(久保田競 田中宏暁『仕事に効く、脳を鍛える、スロージョギング』 角川グループパブリッシング p118~119)
以上ここまで、ストレス対策とうつの改善にスロージョギングがオススメな理由について述べてきましたが、スロージョギングを日頃から行うことは、ストレス対策だけではなく、重いうつ病を患うのを予防したり、うつの症状をやわらげたりするために有効だと思われます。
そのためぜひスロージョギングを、ストレス軽減や、うつ対策のためのゆっくりとした運動として、日々の生活に採り入れてみてください。
なお、スロージョギングの具体的な行い方については、以下の動画を参考になります。
当ブログ管理人が書いた『食事・運動・瞑想で「うつ」な気分をよくする生き方 自分を大切にするためのセルフケア習慣』、Amazon Kindleで販売中です(^^♪