心は環境によって決まるー『思考のすごい力』

『思考のすごい力』は自分の人生を劇的に変えるきっかけになる。

当ブログでは令和の時代の健康と幸福について書いていますが、今回は『思考のすごい力 心はいかにして細胞をコントロールするか』(ブルース・リプトン 著 西尾香苗 訳 PHP研究所)という本をこれからの健康と幸福を考えるためにご紹介したいと思います。

『思考のすごい力』で自分の人生を変えてみる

ブルース・リプトン氏の『思考のすごい力』を読んだとき、自分の生き方や、人生に対する考え方が劇的に変わるきっかけになったのを、今でも憶えています。

この『思考のすごい力』が伝えようとしているメッセージは、細胞にとって重要なことは、遺伝子によるプログラミングなのではなく、環境からのシグナルだということであり、また、だからこそ、わたしたちの生は親から受け継ぐ遺伝子に支配されるべきではないし、運命は変えられるということなのです。

 

このことは以前に述べたエピジェネティクスに関係してきますが、本書『思考のすごい力』のプロローグにおいて、ブルース・リプトン氏は、

 

人生を変えたその瞬間は突然やってきた。細胞がどうやって自らの生理状態や行動をコントロールしているのか、そのメカニズムに関する研究を見直していて、はたと気づいた。細胞の状態は、細胞をとりまく物質的・エネルギー的な環境によって決まるので、遺伝子が決定するのではない、という真実に。

遺伝子は分子でできた単なる設計図で、細胞や組織、器官をつくるときに参照される図面にすぎない。遺伝子が〝設計図〟ならば、環境は〝建設業者〟にあたる。建設業者は設計図を読みとり、必要な部分をうまく組み合わせ、責任をもって細胞を構築する。つまり環境こそが細胞の生命のあり方を左右する。そして、生命のメカニズムが働くかどうかは、その細胞が環境を「認識している」かどうかにかかっている。決して、遺伝子が操っているのではない。

(ブルース・リプトン『思考のすごい力』 西尾香苗 訳 P13~14)

 

と書いています。

 

心に細胞膜が関係してくる理由とは?

心に細胞膜が関係してくる理由とは?

ブルース・リプトン氏がこのように述べる根拠としては、細胞膜の存在が挙げられています。

細胞においては、細胞内の遺伝子が組み込まれた「核」が「脳」にあたるのではなく、細胞膜こそが「脳」であると氏は主張します。

「核」は人間でいう生殖腺(精巣)にあたり、核を細胞から取り除いても、細胞は生き続けることになりますが、細胞膜を破壊すると、細胞は死んでしまうし、膜構造はそのままにして、レセプタータンパク質と呼ばれるものを取り出すと、細胞は「脳死」状態になってしまうのだというのです。

そして、細胞膜内に存在するこのレセプタータンパク質は極めて重要で、その機能は「環境の要素を認識すること」なのだと述べています。

 

また、もう一つ大切な存在として、「エフェクタータンパク質」というものもあります。この「エフェクタータンパク質」の役割は細胞の働きをコントロールすることです。

 

従来考えられていたこととは異なり、遺伝子が自らの活動をコントロールするのではない。実際にコントロールしているのはエフェクタータンパク質である。細胞膜のレセプタータンパク質が環境から信号をピックアップし、それに反応したエフェクタータンパク質が遺伝子の「読みとり」をコントロールし、その結果、消耗したタンパク質が取り替えられたり、新しいタンパク質がつくられたりするのである。

(ブルース・リプトン『思考のすごい力』 西尾香苗 訳 p136~137)

 

どのような環境に身を置くかが自分の人生を左右する。

思考のすごい力

さらに、第三章「細胞膜こそ細胞の脳である」の後半部では、コンピューターがたとえに出されていますが、ブルース・リプトン氏は、「コンピューターのチップと細胞膜が、技術的には同じ定義で表される」ことに非常に驚いており、第三章の結びでは「わたしたちは、自身の生命のハンドルを自分で握っている。バイオコンピューターにどんなデータをインプットするか、データをどう編集するか、それはわたしたちが決めることだ」としています。

つまりこのことは、多くの人たちが当たり前のように使っているパソコンを、どのようなものにして、どのように使うのか、それはあらかじめ決められているのではなく、自分次第だということなのだと思われます。

 

そして、「細胞は環境から情報をダウンロードしてくる」ため、自分がどのような環境に身を置くかということも、自分の人生を左右する大きな要因なのです。

 

より良い方向に自分の生き方を変えるには「心」の力が必要不可欠。

より良い方向に自分の生き方を変えるには「心」の力が必要不可欠。

次の第四章では量子力学と生物学の関係について語られています。

生物学の考え方は下手をするとニュートン力学・物質偏重主義に偏りがちになりますが、生物は物質ではなく見えないエネルギーの存在にも、強い影響を受けているということを認識することが必要であるといいます。

このことに関して、

 

「人間を含め、すべての生物は、エネルギー場を認識することによって環境から情報を読みとり、情報のやりとりを行っている。しかし、人間は話し言葉や書き言葉に頼り切っているので、エネルギーを感じとってコミュニケーションするシステムを無視してきた」

 

とブルース・リプトン氏は述べているのです。

 

人は高周波を放つパワー・スポットと呼ばれる場所に引き寄せられたり、テレビや携帯電話が放つ電磁波によって体調を崩したりしますが、それは人の心や体が、物質ではない見えないエネルギーに細胞レベルで影響を受けている証であると考えられます。

 

そして、『思考のすごい力』の後半部では、「思考のすごい力」というよりも、不治の病を治してしまうような「心が持っているすばらしい力」、「心」のエネルギーのすごい力について語られています。

すなわち、「心」は「体」に優先するのであり、より良い方向に自分の生き方を変えたり、真の健康を実現したりするためには、物理的な側面だけではなく、この「心」の力が必要不可欠になってくるように思います。

 

『思考のすごい力』で自分の生き方を自由自在に変えてみる

 知覚は、生体機能を「コントロール」しているが、いま見てきたように、こういった知覚は正しいこともあるが間違っていることもある。それゆえ、こういったコントロールする知覚のことは「信念」と規定して名付けて、より慎重に扱わなくてはならない。

〝信念は生体の機能をコントロールする!〟

この情報が意味するところをじっくり考えていただきたい。わたしたちは、環境刺激に対して自分がどう反応するのか、意識的に評価し、いつでも好きなときに以前の反応を変更することもできる。……ただし、強力な潜在意識をなんとかすることさえできればだが。

(ブルース・リプトン『思考のすごい力』 西尾香苗 訳 p216)

 多細胞生物の中でも原始的な生物には特殊化した神経系は存在せず、シグナル分子は共同体の内部全体に広がるので、各細胞は情報を共有することになる。分子の広がりが、ごく基本的な「心」をつくりだしているといえる。このような生物では、細胞一つひとつが、環境からの信号を直接読みとって自分の行動を調整している。

だが、多数の細胞が共同体を形成すると、それまでにはなかった力関係が生じる。独立して暮らしている細胞とは違って、共同体を構成する細胞は、めいめいが好き勝手にふるまうわけにはいかない。「共同体」というからには、その構成メンバーは共同して行動計画を遂行するのだ。

(ブルース・リプトン『思考のすごい力』 西尾香苗 訳 p208~209)

 

当ブログ「ハチミツとミトコンドリア」ではハチミツの栄養効果とミトコンドリアのエネルギーで、21世紀の真の健康と幸福の実現、現代病の問題の多くを解決する方法について考えています。ここまで記事を読んでくださり、ありがとうございます。

(なお、健康についてはそれぞれ個人差があり、誰にとっても100%正しい情報というのは考えにくいため、当ブログの記事内容については参考程度に止めておいていただければ幸いです)。

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