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ココナッツオイルを認知症予防にうまく利用してみませんか?
今回はココナッツオイルがアルツハイマー型認知症の改善に効果的だとされる理由についてです。
数年前、ココナッツオイルがアルツハイマー型認知症の改善に効果的だといわれて話題になりましたが、その理由は何でしょうか?
その理由は、ココナッツオイルには他の脂肪酸よりもエネルギーになりやすいとされる中鎖脂肪酸が多く含まれているのですが、その中鎖脂肪酸が「ケトン体」というものを作り出しやすいとされているからです。
その「ケトン体」が脳のエネルギー源として使われるため、中鎖脂肪酸が豊富に含まれているココナッツオイルは、認知症やアルツハイマー病に予防・改善に効果を発揮すると言われているのです。
ちなみに、一般的に脳のエネルギー源はブドウ糖のみだとされています。
しかし、食料が手に入らなくなって三日ほど経過すると、肝臓が体内の脂肪を使って特別な脂肪を作り出します。
そのブドウ糖の代わりとして、脳のエネルギー源になる特別な脂肪が「ケトン体」なのです。
その「ケトン体」とはアセト酢酸、βヒドロキシ酪酸、アセトンの総称のことで、ケトン体は、ココナッツオイルに豊富に含まれている中鎖脂肪酸から最も効率的に作られると言われています。
このように、ココナッツオイルによるアルツハイマー型認知症の改善とは、ブドウ糖を取り込めなくなった脳のエネルギー源として、ココナッツオイルの中鎖脂肪酸から作られた「ケトン体」を利用するのです。
ココナッツオイルをアルツハイマー型認知症の改善に役立てるのを個人で行うのは難しい。
しかし、ココナッツオイルをアルツハイマー型認知症の改善に役立てるには、専門医の指導による厳格な食事制限・糖質制限が必要になりますので、個人で行うのは難しいと思われます。
そのため、ココナッツオイルをただ食べていれば認知症が改善されるわけではないので、その点も注意が必要です。
ちなみに当ブログがオススメするのは、前回の記事で述べた通り、認知症の改善ではなく、サラダ油の代わりにココナッツオイルを利用して、認知症を予防することです。
普段使いのサラダ油をココナッツオイルにいきなり替えるのは難しいかもしれませんので、まずは、サラダ油の使用率を30~50%ほど減らし、代わりに少しずつココナッツオイルの使用量を増やしてみるのが、認知症・アルツハイマー病の予防に効果的です。
アルツハイマー病にかかった脳細胞は、脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖を代謝することができなくなる。十分なエネルギーを得られなくなった脳は、徐々に変性を起こして死んでしまうのだ。だがケトンは、アルツハイマー病に伴うブドウ糖代謝不良とは関係なく機能する。だから、十分なケトンが継続的に供給されれば、脳に必要なエネルギーを満足させられるのである。ただし、ケトンが産生されるのは炭水化物(ブドウ糖の主な材料)の摂取が少ないときだけだ。それはつまり、ごくわずかしか食べない、あるいはまったく食べ物を口にしないときである。
(ブルース・ファイフ『ココナッツオイル健康法』三木直子 訳 p290~291)
日常の食事にココナッツオイルを加えるのは、脳の健康には非常に優れた効果があるが、ココナッツオイルだけでは完全とは言えない。食べ物そのものも脳の健康に関係がある。何を食べるかによって、ココナッツオイル療法の効果を補強する場合も邪魔をする場合もあるのだ。間違った食事をとれば、ココナッツオイルの効果を妨害することになる。食事にココナッツオイルを加えたアルツハイマー病患者の中に、目覚ましい効果を出る人もいればさしたる改善が見られない人もいるのはそういう理由である。
脳にとって一番良い食事は、必ずしも、減量のエキスパートやファッション雑誌が勧める、いわゆる「ヘルシーな」食事とは限らない。必要なのは、脳の健康を増進するためにデザインされた治療食なのだ。
(ブルース・ファイフ『ココナッツオイル健康法』三木直子 訳 p294~295)
ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^♪
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