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今回はビタミンCのうつを予防する効果についてです。
うつを予防したり、うつの症状を少しでも緩和したりするためには、こまめなビタミンCの摂取が大切になってくると思われますが、その理由は、ビタミンCはストレス対策のために必要不可欠だからです。
特に「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」といった抗ストレスホルモンの合成にもビタミンCは関わっています。
もしビタミンCの不足によって「ノルアドレナリン」と「アドレナリン」が作られにくくなると、やる気や集中力が低下してしまうため、「うつ」などの症状も起こりやすくなるとされているのです。
そのため、ビタミンCはストレスに打ち勝つために大切なのです。
さらに、ビタミンCとストレスの関係で重要になってくるのは、「副腎」の存在です。
副腎は抗ストレスホルモンである「コルチゾール」を作り出しますが、慢性的なストレスによって、副腎がなかなかコルチゾールを合成できなくなってくると、「副腎疲労症候群」と呼ばれる、朝になかなか起きられなかったり、やる気が出なかったりする、非常にうつと似た症状が起きてしまう可能性があるのです。
したがって、うつの症状の予防と、ストレスの対策のために、こまめなビタミンCの摂取は重要な役割を果たすと考えられるのです。
副腎の代謝にかかわるすべてのビタミン、ミネラルのなかで、もっとも重要なのがビタミンCだ。ストレスは副腎の疲労につながる大きな要素だが、そのストレスとビタミンCのかかわりは極めて深い。
あえてストレスをかけて、ビタミンCの血中濃度を測るという動物実験では、ストレスが強いほど、体内でビタミンCが大量に合成、消費されることがわかっている。人間の体内ではビタミンCはつくられないから、ストレスによって、当然不足してくる。
(溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!』p144)
仕事がハードだったり、睡眠不足だったり、といったときの肉体的なストレスもあれば、人間関係や仕事の悩みなどからくる精神的なストレスもあるわけだが、ビタミンCはその種類に関係なく、ストレスがかかれば不足するのだ。
また、副腎でコルチゾールやアドレナリンなどのホルモンがたくさんつくられれば、補酵素として働くビタミンCも多く使われるということもあり、その意味でも十分に供給することが大切なのである。
(溝口徹『アレルギーは「砂糖」をやめればよくなる!』p145)
ビタミンCは体内の臓器によっては高濃度に含まれており、必要量が増えたときのために貯蔵されているのである。その機能を担っている臓器のひとつが副腎である。副腎では、かなりの高濃度でビタミンCをため込んでおくことができる。ストレスをはね返すホルモンをつくり出す副腎は、ビタ ミンCを待ち望んでいる。このストレス社会に打ち克つためには、身体にビタミンCをつぎ込む努力を惜しまないでいただきたい。
(溝口徹『「うつ」は食べ物が原因だった!』p163~164)
セロトニンの合成にもビタミンCは必要。
そのほか、「L‐トリプトファン」や「L‐フェニルアラニン」といったセロトニンやドーパミンの前駆物質が作られるためにも、ビタミンCが必要になってきます。
つまり、ビタミンCをきちんと摂るようにしなければ、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質がスムーズに作られなくなるのです。
以上ここまで、ビタミンCのうつを改善する効果について述べてきましたが、うつを改善していくためのビタミンCの効果的な摂り方は、水にアスコルビン酸粉末を数グラム溶かし、1日に数回、分けて摂るようにすることです。
うつを予防するためのビタミンC(アスコルビン酸)の効果的な摂り方は?
ビタミンC(アスコルビン酸)は、一度に大量に摂取したとしても、全てが吸収されるわけではないので、1日に1~7g程度を目安に、500mg~1000mg(1g)を、数時間おきに数回にわけて摂取してみるのがストレス対策のためにオススメなのです。
もちろん、かくいう私自身も、1日5gを目安にこまめなビタミンCの摂取を実践中です。
ですが、1日にどれくらいのビタミンCが必要になるのかは、人それぞれだといいますので、うつや、ストレスによる不快な症状に悩まれている方は、ご自身のお身体と相談しながら、まずは1g~5gの範囲内で自分でいろいろ摂取量を試してみると良いかもしれません。
さらに、アスコルビン酸粉末を溶かした水にはちみつも加えてあげると、飲みやすくなりますし、栄養バランスも非常に優れるようになります。
なお、ビタミンCの摂取以外に、うつを予防したり、少しでも改善したりするための方法について関心がある方は、「食事・運動・瞑想はうつを良くしていくために大切」の記事をよろしければご参照ください。