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当ブログではハチミツとミトコンドリアで真の健康を実現する方法について書いていますが、今回はミトコンドリアによるアポトーシス(プログラム細胞死)とは何かということについて述べていきたいと思います。
まず、アポトーシス (apoptosis)とは、簡単に説明すると、遺伝子に組み込まれた細胞の自然な死に方・自滅システム・プログラム細胞死のことです。
私たちの体の細胞は新陳代謝を繰り返すことによって入れ替わっていますが、劣化して不溶になった細胞は、アポトーシスの仕組みによって排除されています。
「60兆個もの細胞が集合したヒトの体では、およそ1日あたり数千億~1兆個もの細胞がアポトーシスによってひっそりと消滅し、新しい細胞に置き換わっている計算」になるといいます。(参考 宇野克明『ミトコンドリア革命』)。
細胞はアポトーシスを起こすと、細胞の形が丸くなり、次第に凝縮していき、最終的に「アポトーシス小胞」と呼ばれる小型の構造に分解され、マクロファージ(免疫細胞)に食べられます。
このアポトーシスという不必要な細胞を除去するシステムによって、私たちはがんなどの病気から守られているのですが、このアポトーシスの命令に実は、ミトコンドリアが関わっているのです。
アポトーシスという複雑な仕組みのコントロールは、細胞核が行なっていると考えられてきましたが、近年、ミトコンドリアが、このアポトーシスの中心的な役割を果たしていることが判明してきたのです(たとえばミトコンドリア内部の呼吸鎖にあるシトクロムCの関与)。
また、アポトーシスが行なわれるためには、ミトコンドリアが作り出すエネルギー通貨である「ATP」も必要になりますので、ミトコンドリアが正常に働いているかどうかは、アポトーシスの正常な実行のためには、非常に重要になってくると考えられます。
ミトコンドリアは「生」と「死」の鍵を握っている。
以前の記事では、ミトコンドリアはその「ATP」と呼ばれるエネルギー通貨を生み出す働きをしていると述べましたが、ミトコンドリアはその一方で、細胞の自然死を促す役割も果たしているのです。
つまりミトコンドリアは「生」と「死」の両方の鍵を握っているといっても過言ではないのです。
ちなみに「アポトーシス」の他にもう一つ、<細胞死>として知られているのに「ネクロ―シス」があります。こちらは、日本語では「壊死」と呼ばれ、細菌感染や外傷などの外的要因によって生じることが多く、体内で炎症も伴います。
しかし「アポトーシス」は、いわば<クリーン>な細胞除去の仕組みですので、スムーズな新陳代謝が行なわれるためには、やはりミトコンドリアが健康になるような生活を心がけなければいけないのです。
以上ここまで、ミトコンドリアによるアポトーシス(プログラム細胞死)とは何かということについて述べてきましたが、増えすぎた活性酸素(フリーラジカル)も、ミトコンドリアによるアポトーシスの引き金になるとされていますので、老化や病気の原因になる活性酸素(フリーラジカル)の対策を考えていくうえでも、「アポトーシス」の仕組みは重要になってきます。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪
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