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うつな気分を良くするために、自然を感じる時間を増やしてみませんか?
今回は自然にふれること、感じることがうつをやわらげる理由についてです。
うつを少しでもやわらげていくためには、自然に溶け込む時間をもつことが大切であるように思います。
なぜなら、自然のなかには、生命力に満ちた自分以外の存在が、溢れているからです。
山のなかを散策すれば、森のなかの樹々や草花、小鳥のさえずりなどに気づかされますし、海をしばらく眺めていれば、ひとつとして止まることのない波の動きに圧倒されたり、癒されたりします。
湖をただぼーっと眺めていれば、見たことのない昆虫が飛んでくることもあります。
普段、頭の中が人間関係や仕事に関する悩みでいっぱいだったり、パソコンやスマートフォンの操作に時間を費やすことが多かったりする場合は特に、自分が自然のなかに溶け込んでいるつもりで、視覚、聴覚、嗅覚、触覚などをフルに働かせながら、自分が生きている空間をマインドフルネスに<感じる>ように心がけてみてください。
うつをやわらげるコツはマインドフルに自然を感じること。
たとえば、前回の記事でも述べましたが、1分間のマインドフルネス瞑想を行ない、森林浴の最中に自然のなかの小鳥の囀りや風の音、小川のせせらぎなどにじっくりと耳を傾けてみることはオススメです。
また、樹の幹に手で触れたり、足元に気をつけながら、裸足で土や砂浜のうえを歩いたりすることも、ダイレクトに自然を感じることにつながります(アーシング)。
さらに、遠出が出来なくても、晴れた日は近くの公園で日光浴をしてみることもオススメです。わたしたちを生かしてくれている太陽の光をしばらく浴びていれば、そのぶん、エネルギーが充てんされ、元気をもらうこともできますし、30分以上日光を浴び続ければ、からだがビタミンDを作り出してくれます。
日光を浴びることで「セロトニン」や「メラトニン」が作られる。
特に日光を浴びることは、幸せホルモンの「セロトニン」や睡眠を促すホルモンである「メラトニン」が作られることにも関係してくるため、うつの症状に悩まされている場合、太陽が出ている時間帯に、しっかりと日光浴を行うことはうつ病の対策として欠かせません。
そして自然を感じる時間をもつようにすることは、細胞内のミトコンドリアも喜び、自分自身の生命力の回復にもつながっていきます。
もちろん、大自然のなかでマインドフルネス瞑想やスロージョギングを行ないながら、自然を感じるようにすることもオススメですし、足裏感覚を確かめながら、ゆっくりと遊歩道を歩くようにするのも自然を感じるのにお勧めです。
しかし冬の場合は、寒いせいで部屋のなかに閉じこもりがちになり、なかなか自然のなかを散策する気が起きてこないのは確かです。
そういう時は、少しでも暖かい一日があったら、日が暮れないうちに思い切って自然を感じるようにしてみると、意外と冬の季節にしか発見できない驚きに出会ったりします。
自然に触れることの効用とは?
ちなみに、文明社会に飼い慣らされた生活をやめてみることを提唱している、ジョンJ.レイティ、リチャード・マニング氏らの『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』のなかで、自然のなかで過ごす時間を増やすことの効用について書かれていますので、引用してみたいと思います。
何より理解いただきたいのは、食事、運動、睡眠、思考、そして生き方は、すべてつながっているということだ。これらすべてが健康と幸福に関わっている。当たり前のことのようで、この考え方は西洋の思想、科学、とりわけ現代医学に真っ向から対立するものだ。それら現代西洋の考えは、問題をいくつもの要素に分け、その中から機能不全になっているものを見つけ出し、それだけを直そうとする。機械ならそれでうまくいくだろう。だが、わたしたちは機械ではない。野生動物なのだ。ワイルドであろうとするなら、複雑さをそのまま受け入れるべきだ。
(ジョンJ.レイティ、リチャード・マニング『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』 野中香方子 訳 p11)
自然との関わりというテーマの興味深い点は、それがこれまで本書で取り上げてきたさまざまな問題すべてとつながっているように思えることだ。だから、まず自然界と人間との関係を確かめれば、高血圧、運動不足、自己免疫疾患、うつなどすべてが解決に向かうだろう。
(ジョンJ.レイティ、リチャード・マニング『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』 野中香方子 訳 p202)
現代人、とりわけ都会で暮らす人々に自己免疫疾患が急増しているのは、環境があまりにも清潔なため、免疫系が現実の敵を失い、力を持て余して暴れているからではないか、というのがそれだ。わたしたちはフル装備の微生物に囲まれ、それらと闘いながら進化してきた。そのため微生物がいない状況では、とくに体内の生態系(マイクロバイオーム)に問題が起きる。健康でいるには、体の内の生態系が外の生態系と結びついていなければならない。両者を結びつけるには、無菌の人工的環境から外に出て、自然の中で過ごす必要がある。
(ジョンJ.レイティ、リチャード・マニング『GO WILD 野生の体を取り戻せ!』 野中香方子 訳 p202~203)
以上、ここまで自然にふれること、感じることがうつをやわらげる理由について書いてきましたが、自然に溶け込むことは、心身の健康を取り戻し、自分が生かされていることに気づくためのレッスンとして非常にお勧めです。
また、蜂蜜も、エネルギー補給のために森林浴に携帯するなど、うまく採り入れることで、うつを良くしていくことに役立ってくれます。
森林浴がリラックス効果をもたらす理由。
- 樹々や植物の芳香成分
- 鳥や虫の鳴き声、風の音など、ヒトの耳では聴き取れない高周波の音
- 植物が身を守るために揮発する<フィトンチッド>
うつの予防対策には、食事・運動・瞑想といった生活習慣が大切です。
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