運とはあくまで「偶然」「ランダム」❓❓【「運が悪い」を変える生き方】

運とはあくまで「偶然」「ランダム」❓❓【「運が悪い」を変える生き方】

いつもの「運が悪い」を変える生き方、始めてみませんか❓

今回は運とはあくまで「偶然」「ランダム」だということについてです。

以前の記事で、「運がいい人は、自分のことを運が良いと思っている」ことについて書きましたが、脳科学者の中野信子氏は、『科学がつきとめた「運のいい人」』のなかで、

 

人生という限られた期間における目の出方はある程度はどちらかに偏ってしまいます。しかし、圧倒的にマイナスだとか、圧倒的にプラスだという人も、存在しないといってもいいくらい、滅多にいるものではありません。

とし、

「さらに、脳科学的にみると、マイナスがしばらく続くと不運、プラスが続けば幸運、とらえてしまう特性が人間にはあります」

と述べたうえで、以下のように続けています。

 

 私たちの脳には、実際にはランダムなのに、たとえばプラスが5回続いて出ただけで、プラスの連続が多すぎるように感じられる。連続する事象はもっと長く続くこともあります。脳はプラスやマイナスの連続が、偶然によって生じたにすぎない。ということをなかなか受け入れることができないのです。気をつけて冷静に見直してみても、やっぱり偏っているようにみえてしまう。こうした誤りのことを、「錯誤」といいます。

中野信子『科学がつきとめた「運のいい人」』 サンマーク文庫 11頁

 

「運がいい人」は自分のことを「運が良い」と思っているということは確か。

ヒトの心の働きの偏りのことである「認知バイアス」という言葉は一般的に知られるようになってきましたが、たとえばサイコロを6回投げて、6回連続で「1」や「6」が出たら、もしギャンブルであれば「イカサマ」や「八百長」を疑ってしまいますし、「123456」と順番に出たら、信心深い人や有名なパワースポットに足を運んだばかりの人であればそのことを「偶然」ではなく「必然」であると感じ、「運に選ばれている」などと思ってしまうかもしれません。

 

このような、たまたまの「偶然」を「必然」と見なしてしまうことに関して、バーバラ・ブラッチュリー教授は、『運を味方にする 「偶然」の科学』のなかで、コイントスをした時に「連続してオモテが10回でるのは、完全にランダムな結果なのだ」とし、

ランダムな出来事にはパターンがあってはならないと考えがちなのは人間のほうで、そんなふうに思い込むと、ただの偶然がもはやランダムに見えなくなる。

と述べていることは傾聴に値します。

 

同じひとりの人間に何度もいいことが起こったとしても、「そんな法則が宇宙にあるとは思えない」ため、「現実に起こっていることと認識のあいだ」に生じた大きなギャップを埋めようとするため、「私たちはランダムな出来事に勝手にパターンを見つけようとする」といいます。そして、

「一連の出来事が偶然の産物ではないとしたら、そこではなにかが作用しているはずだ。その「なにか」を、私たちは「運」と呼ぶようになったというわけだ」

とも述べています。

 

また、「脳が確率をうまく計算できない」ため、

「私たちは、実際には秩序がある配置には秩序が見いだせないのに、純粋にランダムな配置のほうに秩序があると言い張るのだ」

と述べたうえで、

 

 ひょっとすると、私たちは遠い昔にランダムな事象、つまり「たまたま起こったただの出来事」に遭遇したとき、「運」という概念を考えだしたのかもしれない。そうすれば、この目に見えない、移り気で、予測できないけれど、この世界を仕切っているはずの行為者を「運」と呼ぶことができる。集団を形成して暮らしてきた歴史のなかで、私たちは「好機チャンス」と「無作為ランダムネス」には関連があると考えるようになったのだ。

と説明しています。

普段の日常においては、恋人に別れ話を切り出される、財布を無くす、にわか雨が降ってきてびしょ濡れになる、など短時間のあいだに不運な出来事がたまたま連続して起こると、どうしても「運が悪い」「運に見放されている」と感じてしまうことがあります。

また、気持ちが落ち込んでネガティブな気分になっている時などは特に、本当はランダムであるにも関わらず、立て続けてに起こった出来事を結び付けて、「運が悪い」と判断してしまう傾向があります。

(ただし、私自身の経験上、自分が疲れなどでイライラしている時、抑制できずに不当な言動によって他人を傷つけてしまったことがきっかけで生じた様々なトラブルや降りかかる災難に関しては、大抵の場合、ランダムな「運」というより「自分自身」が原因です)。

 

かくいう私自身、「運」の良し悪しにとらわれていたかつては、低気圧の影響かどこか息苦しさを感じるどんよりとした曇りの日に、自分にとって不都合なことが続くと、ついイライラしてしまい、「こういう日はいつも運が悪い」「何か良くないことが起こる」と思っていました💦

ちなみに、かつての私のように、不運に見舞われた時に「今日はツイてない」こと」の証拠探しをして、「自分は運が悪い」という確信に至ることは「確証バイアス」(認知バイアスの一種)と呼ばれています。

たとえば、職場に出勤したら、いきなり昨日のミスのことで上司に叱られたなど、何らかの出来事によって最初に「ツイてない」と思い込んでしまうと、その一日を自分で「運が悪い」ものにしてしまうのです。

しかし「運が悪い」「ツイてない」と感じてしまう時は、たまたま悪いことが短時間のうちに重なっただけだと捉え、反対にそれ以外の1日のうちのほとんどの時間は、(事故が起こるなど)悪いことが起きずに済んでいることに目を向けてみたほうが良いのです。

 

『科学がつきとめた「運のいい人」』のなかで中野信子氏は、

 

私たちはつい、目に見える運・不運だけに注目し、「運がいい」「運が悪い」と言ってしまいがちです。けれど、その向こう側には何倍、何十倍もの自覚できない、検証できない運・不運があり、それらを含めれば、実はだれにでも公平に運は降り注いでいるのです。

と述べていますが、大切なのは「運が悪いこと」ばかりにとらわれず、違う角度から「運」の側面を見てみるということなのです。

ちなみに私自身は、物事を「良い/悪い」とジャッジメントしないマインドフルネス瞑想を毎日続けていたら、「気づきのチカラ」も養われていき、たとえ不運だと感じられる出来事に遭遇した時でも、これまでは気づくことが出来なかった、悪いだけではない運の側面に気づけるようになり、「運が悪いわけではなかった」や、後々「結果的に運が良かったな~」と思えることも多くなったのです。

 

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪

 

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(なお、健康についてはそれぞれ個人差があり、誰にとっても100%正しい情報というのは考えにくいため、当ブログの記事内容については参考程度に止めておいていただければ幸いです)。

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