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今回は適度な運動が腸内環境を良好に保ち、運動不足は腸内環境の悪化につながるということについてです。
私たちの腸内には100種類・100兆個以上もの腸内細菌が存在しており、その群生の様子はお花畑になぞらえて「腸内フローラ」と呼ばれています。
その腸内細菌の集まりである腸内フローラや腸内環境は、免疫系に深く関わるなどしているため、普段から腸内細菌のバランスを整えるよう腸内環境を改善していくことは、日頃の健康維持と長寿の実現のためには欠かせません。
しかし、腸内フローラや腸内環境を悪化させてしまう要因があり、それらには、
などが挙げられるのですが、今回はそのうちの「運動不足」について述べていきたいと思います。
日頃から適度な運動を行うことは腸内環境を良好に保つために必要不可欠です。なぜなら、運動をこまめに行わないと、腸が刺激されずにぜん動運動が起こりにくくなるため、便秘がちになってしまうからです。
そして、もし便秘によって便が排出されず、長期間大腸内に止まると、悪玉菌が増殖し、腸内環境をひどく悪化させてしまいます。
近年、自動車やパソコンの普及により、移動中も仕事中も座りっぱなしという方が増えていると思われますが、このような運動不足が便秘を引き起こすとも言われています。
大腸がんを予防するためにも日頃からなるべく身体を動かすようにすることが大切。
さらに運動不足は大腸がんのリスクを高めるということが、世界がん研究基金(WCRF)などの調査で分かっています。適度な運動は確実に大腸がんのリスクを低下させますので、大腸がんを予防するためにも日頃からなるべく身体を動かすようにすることが大切です。
特に腸腰筋を鍛えるために、エレベーターを使わずに階段を登ったり、太ももを交互に上げ下げしたりすることは、腸の働きを活発にして腸のぜん動運動を促すことにつながっていきます。
したがって、特に一日中デスクワークなどを行って座ってばかりの方は、エレベーターではなく階段を使ったり、こまめに太ももを交互に上げ下げしたりして、腸腰筋を刺激することをオススメします。
また、仰向けになって両膝を上げたら、その両膝を左右に動かす運動でも、お腹周りの筋肉や内臓を刺激して、便秘を予防することができます。
そのほか、ストレス過多の場合にも、腸内環境が悪化してしまうことが考えられるため、呼吸を深めながら、ヨガなどに代表的なゆっくりと身体をねじる運動を行ってリラックスを心がけるのも、腸内環境を良好に保つために最適です。