『「慢性炎症」を抑えなさい』で現代病予防。

『ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因  「慢性炎症」を抑えなさい』で現代病予防。

『「慢性炎症」を抑えなさい』(熊沢義雄 著 青春出版社)

「うつ」や「肥満」、「老化」などに関わりがあるとされる<慢性炎症>についてはご存知でしょうか?

今回は、『ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因  「慢性炎症」を抑えなさい』(熊沢義雄 著 青春出版社)という一冊を、慢性炎症対策と現代病予防のためにご紹介したいと思います。

 

慢性炎症については以前の記事でも書いたことがありましたが、慢性炎症は糖尿病などの生活習慣病や、認知症、がん、ストレスが関係してくるうつやアトピーなどの原因になっていると考えられます。

また、何となくイライラしたり、調子が悪かったり、思ったように元気が出なかったりするのも、この慢性炎症が関係していると思われます。

 

このことに関して、医学博士であり前北里大学の教授でもある熊沢義雄氏の『「慢性炎症」を抑えなさい』(青春新書プレイブックス)において、この慢性炎症が続くことの問題点が、広範囲にわたって指摘されています。

 

 急性炎症と慢性炎症には、医学上、はっきりとした線引きはないのですが、おおよそ、1週間ほどで治まる一時的な炎症は、急性炎症と考えておいてください。たとえば、ハチに刺されてその部分が腫れ、数日で治まる炎症など、一過性の刺激によって起きる炎症は、これにあたります。胃炎や腸炎でも、たまたま悪いものを食べて一時的にお腹を壊した場合などは、急性炎症といえます。

(熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』p22)

 

 これに対して、同じ場所で何度も繰り返される刺激によって長い間起き続けている炎症は、慢性炎症といえます。たとえば、アレルギーで常に鼻の調子が悪く、粘膜が腫れている場合や、歯周病などでずっと歯茎が腫れている場合などは、慢性炎症といえます。

繰り返しますが、慢性炎症とは、同じ部分がずっと炎症を起こしている状態です。長くなったり悪くなったりを繰り返していることもあれば、だいたいいつも悪い状態のままというケースもあります。

(熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』p22~23)

 

 いずれにせよ、慢性炎症を起こしている部分は、どうしてもその組織が少しずつ傷んでいく運命にあります。体内の組織が傷んだということは、その部分が老化した、あるいは病気に近づいたということです。ですから、若さと健康を保つためには、慢性炎症をできるだけ少なくするにこしたことはないわけです。

中でも問題なのは、「炎症を起こしている」という自覚症状が比較的少ないにもかかわらず、長年にわたって体内で起き続けているタイプの慢性炎症です。

(熊沢義雄『「慢性炎症」を抑えなさい』p23)

 

「酸化」と「糖化」が慢性炎症の原因になる理由とは?

「酸化」と「糖化」が慢性炎症の原因になる理由とは?

本書『ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因 「慢性炎症」を抑えなさい』の第1章から第3章までは、「慢性炎症」の正体や、慢性炎症の原因について詳しく書かれています。

慢性炎症は特に活性酸素によって引き起こされる「酸化」や、終末糖化産物と呼ばれる「AGE」による「糖化」が問題になっていると感じられます。

 

「酸化」とは、「からだのなかがサビること」であり、「加齢やストレス、紫外線、そのほか、喫煙や化学物質などさまざまな影響によって抗酸化力が落ちてくると、体内で起きる酸化と抗酸化のバランスが崩れ、酸化はどんどん進んで」しまうといいます。

一方、「糖化」とは、糖とたんぱく質が結びついた「糖化たんぱく質」である「AGE」によって、組織が攻撃され、老化が促されることをいいますが、「最近になって、このAGEは、私たちの体内で炎症を起こす大きな要因のひとつだということがはっきりして」きたといいます。

 

一般的にこの「AGE」が大量に含まれる食品は、こんがりと焦げ目や焼け目がついた料理や、電子レンジで2、3度温めた食品、果糖が含まれた清涼飲料水やハンバーガーなどのファーストフードだとされていますので、AGEを減らすための食生活というものも、慢性炎症対策のためには必要になってくると思われます。

 

慢性炎症を抑えるために大切な生活習慣とは?

慢性炎症を抑えるために大切な生活習慣とは?

また、「腸もれ」とも呼ばれるリーキーガット症候群と炎症の関係についても言及されています。

さらに、第4章と第5章には、慢性炎症を抑えるための生活習慣と食事について書かれています。

特に、玉ねぎの皮に豊富に含まれているケルセチンというポリフェノールや、みかんの皮に含まれているへスぺリジンというフラボノイド、さらに、ぶどうに含まれるオレアノール酸というファイトケミカルの一種に抗炎症作用があるという記述は、食生活を改善することで、慢性炎症を防いでいくために、非常に参考になります。

 

それに加えてプロバイオティクスやプレバイオティクスポリフェノールビタミンDの「3PD」によって、腸内細菌のバランスを整えることの重要性についても述べられています。

なかでもビタミンDは、日光浴をする時間が減少していることによって体内で不足しがちになっており、そのことが慢性炎症と関係していると本書では指摘されています。

そのため、1日最低でも10~20分、日光に日焼け止めを塗らずに当たることも、慢性炎症を防ぐためには大切になってくるといいます。

 

以上、今回の記事では、熊沢義雄氏の『ガン、動脈硬化、糖尿病、老化の根本原因 「慢性炎症」を抑えなさい』(青春新書プレイブックス)を紹介してきましたが、本書を読む限り、長時間、パソコンの前に座り続けることで運動不足の生活を送ることや、日光浴を避けること、加工食品やファストフードを中心にした食生活など、当たり前となっている都市型のライフスタイルが、慢性炎症と結びついているのは確かであると思われるのです。

 

 

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪

 

当ブログ「ハチミツとミトコンドリア」ではハチミツの栄養効果とミトコンドリアのエネルギーで、令和の時代の真の健康と幸福の実現、現代病の問題の多くを解決する方法について考えています。ここまで記事を読んでくださり、ありがとうございます。


(なお、健康についてはそれぞれ個人差があり、誰にとっても100%正しい情報というのは考えにくいため、当ブログの記事内容については参考程度に止めておいていただければ幸いです)。

関連記事

  1. 幸福への第一歩は他人からの評価(いいね!とか)を気にしないこと。

    哲学

    幸福への第一歩は他人からの評価を気にしないこと。

    今回は前回に引き続き、『幸福の哲学 アドラー×古代ギリシアの智…

  2. 「原始人食」が病気を治す

    健康

    『「原始人食」が病気を治す』は「食」の常識を覆すための一冊。

    今回は『「原始人食」が病気を治す ヒトの遺伝子に適合した物だけ…

  3. マインドフルネス瞑想の効能とは?-『「今、ここ」に意識を集中する練習』

    マインドフルネス

    マインドフルネス瞑想を実践することの効能とは?-『「今、ここ」に意識を集中する練習』

    マインドフルネス瞑想を実践するとどんな良いことがあるのか、ご存…

  4. テロメアの短縮をもたらす「ストレス」への対策にはマインドフルネス瞑想が有効

    生活習慣

    『テロメア・エフェクト』が健康長寿のために大切なわけとは?【要約・書評】

    人生100年時代といわれますが、寿命や健康長寿の鍵は「テロメア…

  5. 『生き方と哲学』

    哲学

    生きることの幸福を粘り強く考えるー『生き方と哲学』2

    今回は前回に引き続き、『生き方と哲学』(鬼界彰夫 著 講談社)…

  6. 『セラピスト』から考える、心の安らぎのあり方

    メンタルヘルス

    『セラピスト』から考える、心の安らぎのあり方。

    今回は『セラピスト』(最相葉月 著 新潮社)という本を心の健康…

特集記事

  1. 大地とつながるアーシングが慢性的な体の不調を癒す
  2. 悟りの向こうにある真に幸福な生き方とは?ー苫米地英人『超悟り入門』
  3. 生活習慣を変えてより健康になる秘訣とは?
  4. 腸内環境・腸内フローラの改善方法

オススメ記事

  1. 『腸内フローラ改善習慣で、腸を元気にする生き方 「腸内細菌の…
  2. 苫米地英人『一生幸福になる 超訳「般若心経」 』で【空】を実…
  3. ミトコンドリアを元気にするための方法とは?【より健康になるた…
  4. 「0円」習慣で治していくアトピー。【マインドフルネス・自然散…
  5. マインドフルネス継続のための雑念のトリセツとは?

カテゴリー

『腸内フローラ改善習慣で、腸を元気にする生き方』Kindle で販売中です😊

ブログ内検索

Generic selectors
Exact matches only
Search in title
Search in content
Post Type Selectors

Copyright © 2019 copyrights.ハチミツとミトコンドリア All Rights Reserved.

  1. 腸内環境を整えるとは、手段というより日々の習慣の「結果」。【腸を元気にする生き方】

    生活習慣

    腸内環境を整えるとは、手段というより日々の習慣の「結果」。【腸が元気になる生き方…
  2. 純粋国産はちみつ「Megumi-めぐみ」は非加熱天然

    ハチミツ

    純粋・生の国産はちみつ「Megumi-めぐみ」は非加熱天然でオススメ。
  3. ミトコンドリアを増やすための生活習慣とは?

    ミトコンドリア

    ミトコンドリアを増やすための生活習慣とは?【健康のために知っておきたい】
  4. 短鎖脂肪酸の効果・効能

    腸内細菌

    短鎖脂肪酸の効果・効能は腸内細菌の万能薬!?
  5. 【ストレスに負けない!】心の免疫力を高めるには?

    メンタルヘルス

    【コロナ禍でもストレスに負けない!】心の免疫力を高める生き方とは? 2022年版…
PAGE TOP