「創造」「熟練の技を磨くこと」はドーパミンとは別の仕方の<生きる喜び>【いつもの脳を変える生き方】

生き方

「創造」「熟練の技を磨くこと」はドーパミンとは別の仕方の生きる喜び【いつもの脳を変える】

「今・ここ」を意識することで、いつもの「脳」が変わる生き方、始めてみませんか?

「今・ここ」を意識することで、いつもの「脳」が変わる生き方、始めてみませんか?

前回は、【いつもの脳を変える生き方】として、

「今・ここ」は<ドーパミン的生き方>を変えるために重要である

ということについて書きました。

 

特にダニエル・Z・リーバーマン氏らの『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』を取り上げ、「もっと! もっと!」と欲しがるドーパミンとのバランスをうまくとり、良い人生を送るためには、

  • ドーパミンに対抗するドーパミン
  • H&N神経伝達物質(セロトニン、オキシトシン、エンドルフィン、エンドカンナビノイド)」

などが重要になってくるということについて述べました。

 

「熟練の技を磨くこと」でドーパミンとうまくバランスをとる。

さらにリーバーマン氏らは『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』のなかで、ドーパミンとうまくバランスをとるために有効なこととして、

「熟練の技を磨くこと」

を挙げています。

 

 熟練の技とは、特定の状況セットから最大限の報酬を引き出す能力を意味する。(中略)

熟練の技を身につけた瞬間に、利用可能な資源を最後の一滴まで絞り出すというドーパミンの野望は頂点に達する。ドーパミンにとってはそれがすべてだ。そしてその瞬間は、味わうべきいま現在のものになる。熟練の技を獲得した時点で、ドーパミンはH&Nに屈服する。できることをすべてやりとげたドーパミンは停止し、幸福の回路を突き進むH&Nに道を譲る。短いあいだかもしれないが、その瞬間にドーパミンが満足感に抗うことはない。ドーパミンはその瞬間を受け入れる。恩恵に浴するのなら、よくできた仕事の恩恵に浴するに越したことはないからだ。

(『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』 ダニエル・Z・リーバーマン、マイケル・E・ロング 著 梅田智世 訳 インターシフト 302‐303頁) 

 

「創造」もドーパミンとのバランスを促進する。

『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』

そしてもうひとつリーバーマン氏らが挙げているのは「創造」です。

しかしここでいう「創造」とは、絵画や彫刻などで優れた芸術作品を生み出したり、テクノロジーの分野などで、これまでなかったモノを未来の観点から新たに創り出したりするといったことではありません。

 

リーバーマン氏らは、

「創造は、ドーパミンとH&Nを混ぜあわせる優れた手段だ」

としたうえで、「誰でも実践できる、もう少し普通の形の創造もある。ドーパミン的な支配ではなく、バランスを促進する創造行為だ」として、以下のように述べています。

 

 木工、編み物、絵画、装飾、裁縫は、現代の世界ではあまり関心を引かない古風な活動だ—―けれども、ポイントはまさにそこにある。こうした活動には、スマートフォンや高速インターネットは必要ない。これらの活動をつうじて新しいものを生み出すためには、脳と手を連動させることが求められる。まず、想像力を使って着想を得る。それを実行するための計画を立てる。そのあとで、手を使って現実のものにする。

同上 312頁

 

「自動操縦」に頼ると生きていることの<実感>そのものが失われてしまう。

「自動操縦」に頼ると生きていることの<実感>そのものが失われてしまう。

ところで私自身、ドーパミンに頼らない幸福感や充実感、「生きる喜び」、満ち足りた感覚、達成感などは、一体何によってもたらされるのだろうと考えることがあります。

その答えはおそらく、デジタル化・オンライン化が進む社会において、スマートフォンを眺め続けたり、自分自身の思考や運動をテクノロジーに委ねたりするのとは別の仕方にあるのだと思われます。

たとえば、その一つには、「手」や「足」を含めた自分自身の「身体」によって練習を繰り返したりスキルを磨いたり、武道など探究を続けたりすることで、これまで出来なかったことを成し遂げていくことが挙げられます。

 

もし試行錯誤を繰り返すことによって、新しいスキルを習得したり、目の前の困難な課題を克服したり、さらには今までは考えられなかった視点から新しいものを「創造」したりすることが出来れば、目の前の風景は以前とは違って見えるようになります。

すなわちこのことは、いつもの「自分」が変わるということなのです。

 

反対に「今・ここ」を意識することなく、何をするにも無意識的な「自動操縦」になってしまうと、生きていることの実感そのものが失われてしまうのではないでしょうか?

ちなみに「自動操縦」とは、(脳の大脳基底核が関わる)あえて意識しなくても特定のタスクをこなせることであり、いわゆる「ながら仕事」が出来るということです。

 

例えば車の運転は、免許を取得したばかりの時は余計な考え事をする余裕はなかなかありませんが、運転が上達すると、身体が憶えた手続き記憶によってハンドル操作をしながらこれからの予定や仕事の段取りなどについて考えたりすることができます。

しかし、とはいっても運転中にスマホなど他のことに気をとられてしまうと、注意力が散漫になり、事故に遭う確率が高くなってしまいます。

また身体を動かしたり自分の頭で考えたりすることが面倒だからといって、家事や移動などをテクノロジーによる「自動操縦」に頼りきってしまうと、ほとんど座りっぱなしになり、自分の身体を動かさなくなり、掃除や運転などでせっかく習得したスキルの能力も低下してしまいます。

テクノロジーそのものを否定するつもりはありませんが、何でもテクノロジーの自動操縦モードに頼ってしまうと、生きる歓びを失ってしまったり、自分の意志によって生きることを放棄してしまったりすることにどこかつながるのではないでしょうか?

 

そういう意味でも、オートメーション化・リモート化が進む社会において大事なのは、自分自身の身体を使った創造や、もしくは瞑想、ヨガなどによって「今・ここ」を意識するということなのであると考えられるのです。

そしてこのことは「もっと! もっと!」と欲しがるドーパミンとのバランスをうまくとることにもつながります。

 

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪

 

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(なお、健康についてはそれぞれ個人差があり、誰にとっても100%正しい情報というのは考えにくいため、当ブログの記事内容については参考程度に止めておいていただければ幸いです)。

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