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コロナ禍の毎日がとてもつらく感じられる。そういう時こそ、ブッダの教えで、こころをラクにする生き方、始めてみませんか?
前回はこころの苦しみを減らしてくためのブッダの重要な教えとして「四聖諦」を取り上げましたが、今回は「八正道」「中道」についてです。
前回の記事でお釈迦さまは苦しみを減らしていくための方法を智慧(ちえ)によって開示しているのと述べましたが、そのための方法とは、具体的には<八正道>です。
苦を解体するための<八正道>とは、
「正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定」
のことであり、心の苦しみを取り除くための正しい道のりのことです。
具体的には、以下のように説明されています。
「① 正見 正しいみかた。ありのままに見ること。四諦の自己認識② 正思 正しい考え。
「③ 正語 正しいことば。
「④ 正業 正しい行為・実践。」
「⑤ 正命 正しい生活。」
「⑥ 正精進 正しい努力。」
「⑦ 正念 心にじっと正しく見つめること。正しい思念・注意力。」
「⑧ 正定 正しい精神統一。瞑想。禅定。」
(『インド仏教思想史』 三枝充悳 著 講談社学術文庫から抜粋)
しかしながら、「八正道」の「正しい」とは一体どういうことなのか分からない、と思われる方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
「正しい」とはどういうことかについてブッダ自身は具体的に説明してはいないとされていますが、この「正しい」ということに関して釈徹宗氏は、『いきなりはじめる仏教生活』(新潮文庫)のなかで、
①「妄見(自分の都合によって認識が歪められる)から離れる」
②「転倒(きちんとしたメカニズムを理解しない)から離れる」
③「極端を離れる」
の三つを挙げ、「八正道の〈正しい〉というのは、偏りがないことを指します。これが〈中道〉ですね」としています。
中道とはバランスをとることではない。
ちなみに「中道」とは、快楽を貪ることや自分を痛めつける苦行の実践など、極端な一方のみに固執しないことであるといわれています(「不苦不楽」)。
ブッダはソーナという比丘に、(琴の)弦は締めすぎても緩めすぎても、いい音は出ない、程よく締められてこそいい音が出る、と厳しい修行のやりすぎを諫(いさ)めたといいます。
たとえば、食事を例に挙げると、料理が美味しいからという理由で必要以上に食べ過ぎてしまうのはいけないが、かといって、健康やダイエットのために無理に何日間も断食するのも良くないということになります。
しかしながら「中道」においては、「快楽」と「苦行」の中間の道をバランス良く臨機応変に進むということではなく、極端を避け、ブッダが示したダンマ(法、真理)に則(のっと)り、苦しみの原因になる独断的な考え方・見方・行動をしないということが重要になってくると思われます。
今回の記事では、心の苦しみを減らすための生き方を始めるために、ブッダの基本的な教えのひとつである<八正道>について述べてみました。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^♪
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