contents
マインドフルネス瞑想を試しに始めてみたけれど、すぐに頭に雑念が浮かんできて、長い時間続けることが出来ないとお悩みではないでしょうか?
そういうわけで今回はマインドフルネス瞑想で雑念が浮かんでくるのは当たり前だということについてです。
かくいう私自身も、マインドフルネス瞑想やヴィッパサナー瞑想を始める前は、過去や未来に思いを巡らせて、ネガティブな気持ちになることが多かったですし、瞑想を始めてもう何年も経つ今でも、やはり雑念は浮かんできます。
つまり、ここで何を述べたいのかといえば、雑念にとらわれるのは当たり前なので、そのことに悩む必要はないということなのです。
そのため、もし瞑想がうまくいかなくても、最初のうちは訓練だと思って、「自分は雑念ばかりにとらわれてしまって駄目だ」「瞑想に向いてはいない」といったように、自分自身を責めないようにしてください。
このように述べるのは、最初から瞑想の達人はいませんし、マインドフルネス瞑想を長く実践していても、何らかの雑念は浮かんでくるからです。
そして、浮かんでくる雑念(思考や感情も含む)を無理やり消そうとしても、そう簡単に消すことはできないのであり、雑念が浮かんでくるのを自分でどうにかしようとしないでただ放っておいたり、「雑念、雑念、雑念」もしくは「妄想、妄想、妄想」と言葉でラベリング・実況中継することで対処したりするしかないのです。
もしマインドフルネス瞑想を練習している間に、過去の失敗や苦い思い出などが甦ってきても、その記憶を悪者扱いしたり、自分のせいにしたりすることで、自分に余計なダメージを与えることは避けてください。
このように述べるのは、マインドフルネス瞑想を行う目的のひとつは、マイナスイメージの自分を否定せず、そのマイナスイメージの自分も、自分の一部としてニュートラルに受け入れてあげられるようになることでもあるからです。
雑念にとらわれている間は、雑念に対処できない。
では、雑念に対してどのように対処すれば良いのでしょうか?
先程雑念にとらわれるのは当たり前だと述べましたが、雑念にとらわれるとは、嵐に巻き込まれるようなもので、嵐の外から嵐に巻き込まれている自分を観察できないような状態です。
それゆえ、たとえば「友達や会社の上司から送られてきたメールの返信をしなければ」といった雑念にとらわれ、そのことについて思考している間に、「ひとつのことに囚われている自分」に気づくというのは、非常に難しいのです。
そのため、雑念にとらわれている間は、心がさまよう、いわゆるマインド・ワンダリングの状態になっているため、雑念に対処することは出来ないのです。
瞑想中に雑念に対処するための具体策とは?
ですが、雑念が浮かんできて、そのことについて思いを巡らせているうちに、「瞑想しているのに考え事をしてしまった」と、はっとするタイミングがやってきます。
つまり、浮かんでくる雑念にとらわれてしまうマインド・ワンダリングの状態をなるべく避けるには、「いま、自分はマインドフルネス瞑想をしている」ことを早めに意識することが必要になってくるのです。
したがって、マインドフルネス瞑想を実践している間に、雑念が浮かんでくることへの対策とは、具体的には、瞑想しているという今に気づくきっかけを自分で工夫してつくる、ということになります。
瞑想している自分に気づくための仕掛けを作ってみる。
たとえば、呼吸に集中するマインドフルネス瞑想の方法には、鼻腔や鼻の下あたりに意識を集中させながら、仏教のヴィッパサナー瞑想のように、「吸います、吸います、吸います」「吐きます、吐きます、吐きます」と気づきの言葉(サティ)を入れるやり方があります。
マインドフルネス瞑想を始めたばかりの頃は、この気づきの言葉を入れながら行ったほうが続けやすいのは、自分の心のなかで唱えている言葉が、瞑想しているという現在に気づきやすいからです。
また、頻繁に雑念が浮かび、そのことばかりにとらわれてしまうという方は、たとえば紙に、
「いま、わたしはマインドフルネス瞑想をしている」
と書き、目の前に置いておいたり、数分ごとに時計でアラームを鳴らしたりして、現在に集中するつもりが、いつのまにか考え事をしてしまっている自分に気づくための仕掛けを作っておくのも良いかもしれません。
そのほか、『1日10秒マインドフルネス』(藤井英雄 著 大和書房)という1冊で取り上げられている「「後で考える」と決めて瞑想の対象を感じることに全力を傾けるようにする」という「棚上げする」方法も、瞑想中に浮かんでくる雑念への対処法としてオススメです。
以上今回の記事では、マインドフルネス瞑想で雑念が浮かんでくるのは当たり前だということについて述べてみましたが、実はマインドフルネス瞑想で大切なのは、雑念の有無によって瞑想が「うまくいった」「失敗した」ということではなく、「成功」「失敗」という判断すらもしないよう、地道にトレーニングすることだと思われます。
なお、マインドフルネス瞑想の方法についてはこちらの記事をご参照ください。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪