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今回は『デトックスの極意 最強のアンチエイジング』(福田カレン 著 ライトワーカー)という本をご紹介しながら、これからの健康について考えていきたいと思います。
この記事でご紹介する『デトックスの極意 最強のアンチエイジング』は、慢性的な体調不良を克服し、今よりも健康になるために興味深い一冊だといえます。
著者である福田カレン氏は、フルーツ・オブ・エデンを主宰されている、デトックスセラピストであり、エネルギー栄養学研究者です。
そして、この福田カレン氏による本書『デトックスの極意 最強のアンチエイジング』の特徴は、主にアメリカにおいて広く普及している健康法である「ナチュラルハイジーン」をベースに、
- 「人間の身体と非常に相性のよいフルーツを食べることによるデトックス法」である「フルーツクレンズ」
- 「コールドプレス(冷温圧搾)」という熱を加えずに手搾りしたジュースを飲みながら行うジュースクレンズ」
など、フルーツを中心にしたデトックスの方法について詳しく書かれていることだといえます。
そのため、フルーツを中心にした食事でデトックスやアンチエイジングを行いたいという方には本書は非常にオススメなのですが、特に副題にある「アンチエイジング」に関しては、
年齢を重ねると代謝が落ち、栄養を吸収する力もだんだん弱くなっていきます。そのため、カロリーは控えめに、栄養素は以前よりも多めに摂取するよう心がけると、身体の機能の衰えをカバーすることができます。カロリー制限をすると寿命がのびるという研究結果が複数あることからも、食事の回数を減らし、ジュースに置き換えることは有効なアンチエイジング対策だといえます。
コールドプレスジュースは消化も吸収もよく、フルーツ野菜の栄養素を損なうことなく摂取できますし、フルーツの持つ色の成分やファイトケミカルは、さまざまな代謝機能をサポートしてくれます。
(福田カレン『デトックスの極意 最強のアンチエイジング』 p134)
と述べています。
果物・フルーツのちからで慢性炎症を防ぐ。
また印象的だったのは、肥満や糖尿病といった生活習慣病の原因である「慢性炎症」に関して、著者の福田カレン氏が以下のように述べていることです。
慢性炎症の原因となるものは、加齢に伴って炎症に抵抗する力が弱くなることや、老廃物などの蓄積に対処しきれなくなり、リーキーガットが起こることだといわれていますが、食生活とも大きな関係があります。フルーツや野菜、良質の脂質には慢性炎症を防ぐ働きがあり、精製した穀物やトランス脂肪酸は慢性炎症を悪化させることがわかっています。
脂肪組織、特に内臓脂肪は慢性炎症を悪化させる作用が強いことがわかっていますから、フルーツや野菜をしっかり摂り、良質の脂質源である生のナッツを食べ、精製した穀物や加工食品はできるだけ少なくなることが、慢性炎症への対策です。
(福田カレン『デトックスの極意 最強のアンチエイジング』 p79)
この慢性炎症を防いだり、改善したりするためには、日頃からデトックスを行い、細胞をキレイにする習慣が必要になってくるように思います。
さらに、原因不明の体調不良に悩んでいる場合も、地道にデトックス生活を続けることによって、体調不良が緩和されていくことは十分考えられます。
ですが、そのためには、毎日の食生活において、食品添加物や人工甘味料などが多く含まれる加工食品や加熱食品ばかりを摂るのを避け、代わりに、ビタミンやミネラル、ファイトケミカルなどが豊富な野菜や果物を多く食べるようにすることが大切だと思われます。
特に酵素が含まれている果物・フルーツは、消化に良く、朝食代わりに食べる事で、デトックスやアンチエイジング、さらにはダイエットなどにも有効な食材だと思われますが、果物は食べると太りやすくなる、など、フルーツに対する誤解も多いと思います。
しかし、「フルータリアン」である福田カレン氏による『デトックスの極意 最強のアンチエイジング』は、そのようなフルーツに対する誤解も晴らしてくれる一冊となっています。
私自身も、フルーツは基本的にからだにとって良い働きをすると考えているのですが、現代病の多くに関係している「慢性炎症」だけではなく、よく分からない原因不明の体の不調などの対策のために、食生活にフルーツを採り入れてみたいと考えている場合、本書は実際にフルーツクレンズやコールドプレスジュースを始めてみようと、背中を押してくれると思われます。
本書では健康とエネルギーの関係についても言及。
また、
「人間は単なる肉体ではありません。肉体を複数のレイヤー(層)から成る有機体の一部ととらえ、総合的に整えていくことが本物の健康への第一歩です。この本でご紹介するのは、その入り口に立つための方法です。」(p49)
「ジュースクレンズやファスティングの間は意識レベルが一段上がり、ふだんより周囲のヴァイブレーションに敏感になります。気づきの意識と物質の世界の間にある膜のようなものが薄くなり、より直接的に世界を認識できるのです。」(p82)
といったような、<エネルギー>や<ホリスティック>といった視点によって健康というものについての具体的な言及がなされていますので、食生活と心の関係をより深く捉えたいという方にもオススメすることができます。
ただし、どちらかというと、本書は女性向けのように感じられるため、特に<スピリチュアリティ>の問題にまったく関心がない男性の方が読んでも、あまりしっくりこないかもしれません。
そのほか、本書のなかや巻末にある「デトックスライフ必需品」やデトックスに関する「Q&A」も、デトックスを本格的に始めるにあたって、たいへん役立つ内容になっています。
ちなみに福田カレン氏には、人間の実体はエネルギーであるという観点による『魂の医療 これからの時代に必要な視点、価値観、療法を探る』(ナチュラルスピリット)という新刊があり、これからの健康と医療を考える上では、こちらの著作も興味深いです。