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今回は、深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』(光文社新書)を、水素分子(H₂)の効果を知るための一冊としてオススメしたいと思います。
理学博士で中央大学名誉教授でもある深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』(光文社新書)は、水素水に含まれている水素分子(H₂)の医療効果を詳しく知りたい方にぜひ手に取っていただきたい一冊だといえます。
さらに、健康維持や病気予防のために「水素」とは何かを勉強したい方にもオススメすることができます。
なぜなら、深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』では、第一部が「水素水とは何か」となっており、特に第1章「水素分子のちからを探る」では、水素水に含まれている水素分子(H₂)の医学や生物学における最新の研究成果が紹介されているからです。
また、第二部「生命と水素の歴史を辿る」では、生命の成り立ちのなかで「水素」や「酸素」はどのような存在であったか、ということが説明されているので、健康のことだけではなく、「生命」とは何かを考えたいという方にもお勧めすることができます(「付録」の「宇宙における水素と生命」も非常に興味深い内容です)。
ちなみに水素分子は、生活習慣や老化の原因ともいわれ、細胞内のミトコンドリアの機能低下をもたらしてしまう活性酸素のうち、特に凶暴な「ヒドロキシルラジカル」だけを選択的に除去することが知られています。
活性酸素は脳神経系、呼吸器系、循環器系、消化器系、血液系、内分泌系から眼、鼻、歯、骨、皮膚に至る、ほとんどすべての器官や組織の病気に関わっており、水素はその多くの場合に有効に働くことが知られてきました。水素の効果は、その大きさも広がりも予想をはるかに超えるものだったのです。さらにその後の研究で、水素には抗酸化作用だけではなく、抗炎症作用、抗アレルギー作用、代謝改善作用などがあることも知られてきました。
(深井有『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』p26)
また、動物実験とヒトへの臨床試験によって確認された、水素分子がもたらす医療効果としては、以下などが挙げられています。
- 糖尿病の改善
- 酸化ストレス抑制
- アレルギー性疾患抑制
- 神経変性疾患抑制(パーキンソン病、アルツハイマー病など)
- 動脈硬化抑制
- 放射線障害抑制
- 薬剤副作用抑制
- 腎機能/腎移植障害抑制
ところで、水素水の健康効果は近年注目されるようになり、2016年あたりをピークに社会的ブームが起こりましたが、そのなかで水素ビジネスにおける詐欺が頻発したり、国立健康・栄養研究所や国民生活センターの調査結果の情報などがネット上に拡がったりすることで、水素水に対しては、賛否両論の声があがるようになりました。
そして、2017年以降、水素水ブームはだいぶ下火になったように思います。
水素分子がもつ未来の医療への可能性とは?
しかし今の時点で、水素水に対する一部の「オカルト」「インチキ」だという否定的な情報のみを鵜呑みにし、水素水の病気予防やアンチエイジングへの効果効能を白か黒かで判断することは、なるべく避けたほうが良いと思います。
なぜなら、水素水や水素サプリメントに含まれている水素分子の、未来の医療への可能性をも閉ざしてしまうことは、もし水素分子に健康への効果が確かなものだとしたら、私自身、非常にもったいないことだと思うからです。
このあたりのことについては、太田成男氏の『ここまでわかった 水素水最新Q&A』でも述べられていますが、水素分子の、未来の医療への可能性が閉ざされてしまうという意味では、深井有氏が『水素分子はかなりすごい』の「おわりに」のなかで以下のように述べていることは、非常に印象的です。
20世紀は水素の時代とか、21世紀こそ水素の時代などと言われて、水素はいつも何かを期待され話題にされてきました。最近では水素水がマスコミを賑わせ、水素自動車・水素エネルギー社会が喧伝されています。しかし水素水の広告には科学的根拠がほとんど書かれていないし、水素エネルギー社会の話も、つまるところ水素燃料電池自動車が売り出されたというだけのことだったらしく、その後、電気自動車のほうが現実的だということになって、急速にしぼんでしまいました。永いこと水素の研究に携わってきた筆者の目から見ると、巷に流布されている情報は玉石混交で、往々にして間違っており、それが世間の誤解と混乱を招いているように思われてなりません。
(深井有『水素分子はかなりすごい』p261)
筆者は水素分子医学の専門家ではありませんが、物理学・地球科学の立場から水素の研究に携わってきたので、水素・重水素の生理作用についても大きな関心を持ってフォローし続けてきました。そして最近、水素の生理作用についての地道な研究と、浅薄な水素水ブームとの乖離が年を追って大きくなっていくのを黙って見ていられなくなって、この本を著すことにしたのです。この本がそのギャップを埋める助けとなることを切に願います。今後、水素分子医学が進歩するにつれて、その内容は深く広くなっていくのでしょうが、それでもこの本はそれを理解するための基礎として、変わらぬ価値を持つものと信じています。
(深井有『水素分子はかなりすごい』p262)
大切なのは水素分子の可能性を柔軟な発想で捉えること。
実際のところ、水素分子が含まれた水素水を飲むことで、健康になれるかどうかは、一概にいうことは難しいと思います。
なぜなら、水素水に限らず、服用するだけでみるみるうちに病気が治ってしまう万能薬は、この世にはないと思われるからです。
すなわち、普段から、乱れた食生活や運動不足などによって生活習慣病になってしまった方が、わらにもすがる思いで水素水を飲んだとしても、糖尿病が治ったり、肥満が解消されたりするわけではないということなのです。
しかし自分自身の生活習慣を見直したうえで、水素水をこまめに飲み続ければ、少しずつ体質が改善されていくことは十分考えられます。
つまり、黒か白か、ゼロかイチかで判断するのではなく、柔軟な発想できちんと水素分子が含まれた水素水や水素サプリメントを利用することは、健康維持や病気予防、アンチエイジングなどのためにプラスになるように思われるのです。
以上今回の記事では、深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』(光文社新書)を、水素分子(H₂)の効果を知るための一冊として取り上げてみました。
本書は非常に興味深い内容になっておりますので、健康に関しての水素の効果効能に関心がある方は、ぜひ、実際に手に取って読んでみてはいかがでしょうか?
ちなみに、我が家では株式会社日本トリムの電解水素水整水器を導入中です。もし水素水生活を始めたい場合は、お値段も手ごろで長期的には経済的な、株式会社日本トリムが販売する【トリムイオンNEO】などの電解水素水整水器がオススメです。