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今回は、『ここまでわかった 水素水最新Q&A』(太田成男 著 小学館)という一冊をこれからの健康のために取り上げたいと思います。
ミトコンドリアの研究者として知られており、水素水研究の第一人者でもある太田成男氏の『ここまでわかった 水素水最新Q&A』は、水素分子(H2)の科学的根拠に基づく効果効能や、プラシーボ効果の可能性など、水素水について知りたい情報がほとんど載っているといっても過言ではないほど、充実した内容です。
実は本書は『水素水とサビない身体』の続編なのですが、数年前、水素はアンチエイジングや病気予防に効果的だということで水素水ブームが起こったことは、まだ記憶に新しいと思います。
その水素水ブームが起きた理由は、水素分子(H₂)は細胞内の必要な場所に素早く到達して、悪玉活性酸素である「ヒドロキシルラジカル」を選択的に除去するという特質があることが、太田成男氏の研究チームによって2007年に明らかになったからです。
そのような水素分子の活性酸素を除去する働きが、結果的に生活習慣の予防やアンチエイジング、ダイエットなどにつながるというのです。
また、本書では「水素が効果を示す」動物実験結果として、
- 「脳梗塞、心筋梗塞、心配停止蘇生、臓器移植などの虚血再灌流障害」
- 「炎症の抑制」「歯周病」「自己免疫疾患」
- 「パーキンソン病や認知症などの神経が消失する脳変性疾患。精神疾患」
- 「メタボ。糖尿病、動脈硬化、脂肪代謝異常、高血圧、肥満症」
などの病気が挙げられています。
やがて水素水の効果効能は、メディアでもしきりに宣伝されましたが、その一方で、特定の研究機関の調査の結果、水素には健康に対する効果は疑わしいという報道も時々なされるようになりました。
さらに、水素水であることを謳いながら、水素が抜け出てしまった水を販売したり、水素分子(H₂)ではなく活性水素が含まれた水を販売したりしている業者が多いことも社会問題になりました。
そのため、水素水には本当に健康に対する効果があるのかどうか、懐疑的になっている方はかなり多いのではないでしょうか?
しかし太田成男氏は『ここまでわかった 水素水最新Q&A』の「はじめに」で、以下のように述べています。
今までの研究結果の中には、従来の医薬品と水素の効果を比較して、医薬品をしのぐ結果が発見された例がたくさんあります。しかも、副作用がほとんど認められません。効果が顕著であればあるほど副作用があるというのが従来の常識でしたから、今までの常識とはずいぶん違います。
少なくとも、動物実験においては、水素の効果は間違いないと断言できる段階にまで達しています。
これらの研究を実際にヒトに応用するとなると、臨床試験が必要となります。ヒトを対象とすると、さらに慎重に慎重を重ねなくてはなりません。
現在は、先導的研究として臨床試験の20歳以上の論文がすでに発表され、これから次々とヒトを対象とした研究結果が報告されることになっています。
おそらく、近い将来には、多くの病気の治療と病気発症のリスク低減について、ヒトに対して有効であると理解されるようになるでしょう。
(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p15~16)
『ここまでわかった 水素水最新Q&A』は水素の疑問について詳しく解説。
ですがその一方で、太田成男氏は「水素水に対して様々な疑問が出される、懐疑的な考えが出されるのは自然なことです」と述べ、「この本は、水素に関する様々な疑問に答えることを目的としています」としています。
そのため、『ここまでわかった 水素水最新Q&A』では、水素に関する様々な疑問や誤解について、ひとつひとつ丁寧に解説されています。
また、医療との兼ね合いにおいて、今の社会のなかで水素水が抱えている事情を知ることも出来ます。
したがって、水素水に関心があるけれど、どこかその効果効能に疑いをもっているという方は、ぜひ一度、この太田成男氏の『ここまでわかった 水素水最新Q&A』を一読され、そのうえで水素水の効果効能についての真偽を判断されることをおすすめします。
太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A 続・水素水とサビない身体』小学館 目次
第1章 水素水「基本のき」Q&A(水素水とは何ですか?/水素は水に溶けますか? 他)/第2章 水素の効果・効能ー科学的根拠に基づいて(水素は「がまの油」?/モデル動物の研究は400にも及ぶ 他)/第3章 水素水への疑問と誤解Q&A(ほかの抗酸化物と比較して水素の利点は何ですか?/水素に副作用はありますか? 他)/第4章 水素水が効果・効能を発揮するメカニズム(「メカニズムがわからないから科学ではない」は間違い/2007年以前の「常識」が「非常識」に 他)/第5章 水素医学の未来(科学的真実と社会的運用法の混同が混乱の原因/社会的運用のルール 他)
病気予防として水素水を活用することの可能性とは?
また、太田氏は、『ここまでわかった 水素水最新Q&A』の「はじめに」のなかで、日本が直面している超高齢社会についてふれています。
超高齢社会における諸問題の克服は、「待ったなし」です。あらゆる叡知を結集して対応しなくては、社会が崩壊してしまいます。医療費の問題が最も大きなテーマのひとつで、治療よりも予防に力を注がなくてはならないことは、誰に目にも明らかです。
(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p18)
しかし現在は水素水は医薬品として認められていないため、法律によって「たとえ、効果・効能があっても効果・効能を標榜して販売してはならない」という問題があります。
現段階では、水素水の商品は清涼飲料水の範疇の食品です。「ただの水」ではなく、水素が入っている清涼飲料水です。水素水という清涼飲料水を販売しても、法律的には何の問題もありません。
また、水素ガスは、食品の形状をしていないので、体内に吸入してはダメだという規制はないようです。安全性という点で問題になる可能性は少なからずあるでしょう。
科学的真実は、社会の仕組みによって変わることはありません。
しかし、水素水の効果がますます明確になって、科学的真実の域に達しても、人類がその恩恵を受けるのは、社会的な合意が必要なのです。
(太田成男『ここまでわかった 水素水最新Q&A』p17)
以上ここまで、『ここまでわかった 水素水最新Q&A』(太田成男 著 小学館)を取り上げてきましたが、水素水に本当に健康効果があるのかどうかは、先程も述べたように、本書『ここまでわかった 水素水最新Q&A』を読んでから判断していただきたいと思うのです。
そして、深井有氏の『水素分子はかなりすごい 生命科学と医療効果の最前線』(光文社新書)の記事でも述べましたが、もし科学的真実によって水素水の健康効果が確かに示されるならば、超高齢社会を迎える日本において、水素水を単なる流行で終わらせてしまうのは非常にもったいないと、私自身は感じるのです。
ちなみに、我が家では株式会社日本トリムの電解水素水整水器を導入中です。
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