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今回は栄養豊富なスーパーフードである「キヌア」を、ゆる糖質制限にオススメなスーパーフードとして取り上げたいと思います。
栄養豊富なキヌアは、NASA(航空宇宙局)が「21世紀の主要食」と認めるほどのスーパーフードなのですが、そのキヌアとはペルーやボリビアが原産のヒユ科アカザ亜科の植物のことで、トウモロコシやほうれん草の仲間です(実は穀物ではありません)。
またキヌアは、エクアドル、ボリビア、コロンビア、ペルーなどのアンデス地域を発症としており、アンデス地方に住む人々の間では「母なる穀物」と呼ばれ、主食として大切に食べ継がれてきたといわれています。
そのキヌアは精白米と比べると、栄養価が格段に高く、グルテンフリーのためアレルギー体質やグルテン過敏症の人も安心だという特徴があります。
さらに、体内で作ることのできない「必須アミノ酸」9種類をバランス良く含み、普段摂りにくいミネラルや腸内環境を改善する食物繊維も多く含まれています。
しかも、キヌアはGI値が低いために血糖値を上げにくいので、ゆるやかな糖質制限や糖質制限ダイエットの実践にも有効なスーパーフードなのです。
キヌアの栄養効果とは?
ちなみに、他の穀物と比べて、キヌアに特に多く含まれている栄養素は以下の通りです。
まず、キヌアは白米と比べると、血糖値を上げる値であるGI値が低いという特徴があります。
そのためキヌアは、血糖値が気になる方にとって重宝するスーパーフードだといえます。
しかも腹持ちが良いので糖質制限ダイエット中の方にもオススメです。
また、キヌアは必須アミノ酸もバランスよく含まれています。
アミノ酸は私たちのからだを構成しているタンパク質の最小単位であり、肉や大豆などからタンパク質を摂った場合、人間のアミノ酸配列は動物や植物と異なるため、一度タンパク質をアミノ酸レベルに分解し、そこから小腸で吸収して人間の体を構成できるよう再び配列し直しています。
そのためアミノ酸は私たちの体を構成するために必要不可欠なものなのですが、肉や魚からタンパク質を摂ろうとした場合、アミノ酸としてきちんと分解されず、十分に吸収されないという問題があります。
また肉や魚などの動物性食品は、抗生物質や化学薬品、ホルモン剤などが飼育環境で使われている可能性があり、そのことが、私たちの健康に対して良からぬ影響を与える可能性があります。
したがって、アミノ酸の摂取は、動物性食品だけに限らず、植物性食品からも行った方が良いといえるのですが、そういう意味では、必須アミノ酸を9種類すべて含んでいるキヌアは、アミノ酸の摂取にふさわしい食材だといえます。
キヌアはグルテンフリー。
それに加えて、もっちりとしたやわらかいパンなどに含まれており、体内で様々な炎症を引きおこすとされるタンパク質の一種である「グルテン」が含まれていない「グルテンフリー」であることも、キヌアの特徴のひとつです。
アメリカの神経科医であるデイビッド・パールマター氏は、
「グルテンは現代における「毒物」であり、その研究のために脳の不調や疾患について幅広い状況に注目して調べ直さなければならない。その共通点がわかれば、たった一つの処方箋、つまり食事からグルテンを除くことによって、数々の病気の治療が可能になる」
と、『「いつものパン」があなたを殺す』(白澤卓二 訳)のなかで述べています。
日本でもグルテンが原因で知らず知らずのうちに体調不良が引き起こされている方が多いとされていますが、キヌアは、グルテンフリーのスーパーフードであるため、体調不良を防ぐとともに、わたしたちの普段の健康維持に高い効果を発揮してくれそうです。
キヌアは食物繊維が豊富。
さらにキヌアは食物繊維の含有量が、白米のおよそ8倍、玄米の1.5倍と多いため、腸内環境や腸内細菌の集まりである「腸内フローラ」を改善するのにも高い効果を発揮してくれます。
その食物繊維は消化酵素によって完全に分解されることなく腸に達し、腸内細菌のうちの善玉菌のエサになったり、腸内に止まることで腸の蠕動(ぜんどう)運動を促したりしてくれます。
また食物繊維には腸に溜まった毒素や有害物質を吸収し、便と一緒に毒素を体外に排泄するという解毒作用・デトックス効果もあります。
腸には100種類・100兆個以上の腸内細菌が群生しており、その様子は「腸内フローラ」と呼ばれていますが、その腸内フローラの健康を保つことが、免疫力を高めて病気を予防したり、美容やダイエットに高い効果を発揮したりすることが様々な研究の結果、明らかになってきました。そしてそのことは近年、テレビや雑誌などでもよく取り上げられるようになりました。
様々な栄養素のなかでも特に食物繊維には腸内細菌を増やしたり、腸内細菌のバランスを整えたりする働きがあるため、食物繊維を日頃から摂るようにすることは、腸内フローラの改善につながり、結果的に免疫力を高めることにもつながっていきます。
また便秘の改善のためには、毎日たくさんの食物繊維を摂ることは欠かせません。
キヌアの食べ方は?
最後に、キヌアの食べ方についてですが、キヌアはご飯と一緒に炊いて食べるのが簡単で一般的です。
お米に対してその2割の分量のキヌアを、目の細かいざるなどに入れてよく洗い、炊飯器に用意したお米に加えます(水の量は特に増やさなくてもOKです)。お米が炊きあがると、混ぜたキヌアのモチモチした食感が楽しめるようになります。
以上ここまで、キヌアの栄養効果がゆる糖質制限にオススメなわけについて述べてきましたが、血糖値を気にしており、糖質制限を実践している方は、南米のスーパーフード「キヌア」を毎日の食生活に採り入れてみてはいかがでしょうか?