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今回は、『クロスカレント 電磁波―複合被爆の恐怖』(ロバート・O・ベッカー 著 船瀬俊介 訳 新森書房)という本の要約・書評を記事にしていきたいと思います。
このロバート・O・ベッカー博士による『クロスカレント』では「電磁波―複合被爆の恐怖」という副題が示す通り、「電磁波」の人体に対する影響や、その危険性について述べられています。
私たちは普段、テレビや電子レンジといった多くの電化製品に囲まれて暮らしています。
また、情報化社会である現代においては、パソコンや携帯電話、スマートフォンなどの近くで一日中過ごす方も多いのではないでしょうか?
しかしそのような現代社会のなかで、見過ごされがちなのが、「電磁波」の問題です。
電磁波過敏症に悩まされている方が増えているといわれていますが、「電磁波」といってもすぐにピンとくる方は、意外と少ないのかもしれません。
実際、日本では家電や情報端末などが放つ人工の「電磁波」による健康被害については、マスコミによってほとんど報道されていないため、近頃はほとんど問題視されていない印象を受けます。
ところが、人工の「電磁波」の有害性としてベッカー博士の『クロスカレント』では、
- 成長中の細胞への影響。癌細胞の成長促進など。
- ある種の癌発生。
- 胎児(肺)の異常発育。
- 神経科学物質の変化。これが自殺のように、行動異常を引き起こす。
- 生理的周期(リズム)の変容。
- ストレス反応。継続すると免疫システム機能の低下を招く。
- 学習能力の低下。
『クロスカレント 電磁波―複合被爆の恐怖』(ロバート・O・ベッカー 著 船瀬俊介 訳 p160より)
などが挙げられているのです。
また、ベッカー博士は、慢性疲労症候群などの症状をはじめとして、がんやうつ病、アルツハイマー病、パーキンソン病、小児自閉症などの病気も、電磁波と関係があることを示唆しています。
私たちの生体は、常に電磁波の影響を受けている。
これらの人工の電磁波の有害性を眉唾だと思う方もいらっしゃると思いますし、科学者の立場にあるのであれば、人工電磁波の健康に対する悪影響については、まだはっきりとしたことは分かっていないと述べることで、むやみに人々の不安感を煽ることを避けるのかもしれません。
かくいう私自身も、この記事で電磁波の危険性をやみくもに訴えたいわけではありません。
しかし、私たちの生体は、常に電磁波の影響を受けていることを知らなければならないように思うのです。
そして、慢性疲労をはじめとした身体の不調の原因や、慢性炎症、アトピー性皮膚炎、がんなどの病気の発症に、長時間、電磁波を浴び続けていることが、実は関係しているのではないか、ということを想像してみる必要があるように感じるのです。
ちなみに「電磁波」というと、電化製品や情報端末、コンセントなどから放たれているものを想像しがちですが、まず私たち生命は、地球上の自然の電磁波によって生かされていることを知らなければなりません。
太陽風の粒子に加えて、太陽はたとえばX線のような有害な電離放射線と、その他の高エネルギー放射線を大量に放射している。地球を覆う〝地球磁気圏〟は、これら放射線を吸収したり、脇にそらしたりして地球を守ってくれているのだ。
この防御がなければ、磁気圏の外の環境で、生命が長く生きえないのと同様、生命は地上にも存在しえない。
(『クロスカレント 電磁波―複合被爆の恐怖』 ロバート・O・ベッカー 著 船瀬俊介 訳 p56)
地球は、昼夜の周期でこの複雑な電磁場の中で回転している。地球磁気圏そのものが回転して変化するわけではない。それ自身は宇宙空間に定まった形で一定している。一方は常に太陽に向かっている。このため、自転している地球の表面は、いかなる地点も常に一定の磁場の変化にさらされる。一日周期の、この電磁場強度の上下動こそ、生物学的リズムの源となっている。
(『クロスカレント 電磁波―複合被爆の恐怖』(ロバート・O・ベッカー 著 船瀬俊介 訳 p56~57)
これまで述べてきたように、地球磁場は太陽エネルギーの攻撃という危機から、地球を覆いまもってくれる保護層でもある。これなしでは、生命は存在できない。
しかし、今日、人類は電磁エネルギーを起こす方法と、それを操作する知恵を身につけた。つまり、われわれは、この保護層の下に、かつて存在していなかったもう一つの〝危機〟を生みだしてしまったのだ。
(『クロスカレント 電磁波―複合被爆の恐怖』(ロバート・O・ベッカー 著 船瀬俊介 訳 p73)
私たち生命は太古より、自然の電磁波の海のなかで生かされてきたのですが、時代が進むにつれて、もうひとつ、簡単に逃れることはできない人工電磁波の海のなかでも生きることになったのです。
人類が電磁波を利用することによって地球レベルの環境に変化がもたらされた。人工的な電磁波は、人間をはじめとするすべての生命に影響を与える。さらに、ウィルスが今まで地球に存在しなかった新しいエネルギーにさらされることになった。電磁波がいかに、病気の発生に変化をもたらすような、異常な生物学的な影響を与えるかは後に詳しく述べるが、この相互作用が、新しい病気や以前からあった多くの病気における、予想されなかった変化の真の原因である。
(『クロスカレント 電磁波―複合被爆の恐怖』(ロバート・O・ベッカー 著 船瀬俊介 訳 p20)
長時間、電化製品や情報端末に接するのは避けることで電磁波対策。
しかし先程も似たようなことを述べましたが、家電や情報端末が放つ電磁波に対して過剰なまでに神経質になってしまうと、今度はそのことがストレスになってしまいます。
また電磁波対策グッズを揃えることも、電磁波の被害から免れるための手段のひとつですが、(電磁波過敏症の方はともかくとして)この記事で必要以上に電磁波対策グッズを買い込むことを奨励したいわけでもありません。
もし一日中、スマホを操作したり、パソコンのディスプレイを眺めたりしていて、どこか身体の疲れが抜けにくかったり、具合が悪かったりするならば、食べ物や運動不足以外にも、「電磁波」による影響を疑い、長時間、電化製品や情報端末に接するのは避けるようにしてみることが大事だということです。
電磁波対策には森林浴やアーシングもお勧め。
たとえば、電磁波の害を緩和するためにオススメなのは、定期的に人工の電磁波の影響が少ない自然が拡がる場所にこまめにおもむき、しばらくの間、森林浴などを行ってみることです。
また、直接足裏などの素肌を大地に接触させる「アーシング」も、電磁波対策として非常に有効だと思われます。
以上ここまで、これからの真の健康を考えるために、『クロスカレント 電磁波―複合被爆の恐怖』(ロバート・O・ベッカー 著 船瀬俊介 訳 新森書房)という本の要約・書評を記事にしてみました。