contents
今回は鼻呼吸の徹底がアトピーを良くするわけについて述べていきたいと思います。
近年、大人になってからのアトピー性皮膚炎に悩まされる方が急増しているといいますが、大人のアトピーは完全に治るのでしょうか? また、アトピーを治すためにはどのような手段が有効なのでしょうか?
世の中には「~すればアトピーが治る」という情報が氾濫していますが、アトピーをすぐに治すのは難しいと思われます。
そして、アトピーを治していくために大切なこととして考えられるのは、シンプルに整理すると、以下のようになります。
- 腸内環境を改善する
- 血液をきれいにする
- 新陳代謝を良くする
実は私自身アトピー体質で、様々なことを実践するうちに気づいたのですが、アトピーを少しでも治していくためには、あれもこれもと特定の対策を細かく行うのではなく、血液をきれいにし、血液の巡りを良くするために、からだ全体のバランスを整えていくことが重要なのです。
そしてそのために具体的に必要なことは、以下のようなことだと思われます。
この記事ではこのうち、鼻呼吸の徹底について述べていきたいと思います。
アトピー改善には鼻呼吸の徹底が必要不可欠。
アトピーの症状は、体内に細菌やウイルス、未分化のタンパク質などの抗原が入りこみ、その抗原を敵と見なして攻撃する免疫系の働きと関係しているように思われます。
そのため、アトピー性皮膚炎の症状を少しでも良くするためには、なるべく免疫系が異物と見なすようなものを体内に取り込まないことが重要になってきます。
では、細菌やウイルスなどの異物はどこから入り込むのでしょうか?
その答えは主に細菌やウイルスなどの異物が入りこむのは、主に呼吸器と腸、それに口腔なのです。
つまり、アトピー性皮膚炎の改善のために鼻呼吸が大切なわけは、現代社会は、細菌だけではなく、ホコリやダニ、ハウスダストや自動車の排気ガス、工場から出る煤煙や粉塵などに含まれる化学物質などが、大気中にたくさん漂っているからです。
しかし人間の鼻の鼻腔には空気中のそのような有害物質や細菌を体内に侵入させないように、細かい線毛がびっしりと生えているのです。
また冷たい空気や乾燥した空気が肺に入り込まないよう、加温・加湿機能も備わっています。
ところが、本来食べ物の通り道である口を気道にしてしまうと、知らず知らずのうちにホコリやチリなどが知らず知らずのうちに体内に入り込み、からだじゅうを蝕んでいきます。
下手をすると風邪や肺炎だけではなく、深刻な疾患を引き起こしてしまう可能性も考えられます。
そのため、有害な物質が体内に入り込まないよう、つねに鼻呼吸をすることが大切なのです。
口呼吸の危険性と鼻呼吸の重要性とは?
ちなみに口呼吸の危険性と鼻呼吸の重要性について述べているのは、『免疫力を高める生活』などの著作がある医学博士の西原克成氏です。
西原克成氏はアトピー性皮膚炎をアレルギーとは捉えておらず、アトピーの発症原因は、口呼吸や腸を冷やすことによって体内に侵入した細菌やウイルスが、白血球によって各細胞に送り込まれ、細胞内感染を起こすことだと考えています。
つまりアトピーの原因は細菌感染と、そのことによる細胞内のミトコンドリアの機能低下だというのです。
その西原氏は『免疫力を高める生活』のなかで口呼吸の弊害として以下を挙げています。
- 「運動能力や学力の低下(疲労感と頭がボーッとする)」
- 「肌荒れや肌のくすみ、ふきでもの、アトピー性皮膚炎(皮下組織の炎症)」
- 「慢性のかぜの症状(扁桃リンパ輪の感染による免疫病)」
- 「いびき、歯ぎしり(疲れと免疫病)」、「無呼吸症候群(疲れと免疫病)」
一方、鼻呼吸が優れている点として、以下を挙げています。
- 免疫力を強化する
- 細菌やウイルスを除去する
- 加湿された空気で肺呼吸の酸素交換率が高まる
- 脳と内臓が活性化する
(西原克成『アトピーが治った!』p46)
アトピーを治していくために寝ている間も鼻呼吸。
西原氏が鼻呼吸の重要性を指摘している通り、鼻呼吸はアトピー性皮膚炎の改善に効果的なため、普段から口呼吸を行なっている方は、起きている間は徹底的に鼻呼吸を行ってみることをおすすめします。
また寝ている間は知らないうちに口が開き、そこから細菌や大量のホコリなどが入りこむことは多いです。
そのため、寝ている間の口呼吸を防ぐためには、刺激の少ないサージカルテープを剥がれない程度の長さに切り(100均でも売っています)、口に貼って寝ることで、鼻呼吸を徹底することが大切です。
実際に試してみると、鼻呼吸しか出来ないために寝ている間に鼻の通りが良くなり、眠りが深くなるうえ、目覚めもスッキリします。
ところで、以前の記事で、腸から血液に異物が入りこむ「リーキーガット症候群」について述べましたが、口からだけではなく、腸からも細菌やウイルスが入り込み、そのことがアトピー性皮膚炎の原因になっている可能性も高いです。
したがって、他の記事で詳しく述べましたが、腸内環境を整えることもアトピー性皮膚炎の改善のためには必要不可欠です。
さらに、虫歯や歯周病などがあると、口腔からばい菌や、歯の詰め物などの有害金属が血液内に入りこんでしまうリスクが高くなるので、普段から歯磨きをしっかりと行い、口腔内をケアすることも重要です。
以上、ここまで鼻呼吸の徹底がアトピーを良くするわけについて述べてきましたが、アトピー性皮膚炎の症状に関しては、原因や症状についても個人差があるため、この記事の内容が、どなたにとっても100パーセント正しいわけではありません。そのため、この記事の内容は、アトピーを少しでも良くしていくための参考程度に止めておいていただければ幸いです。
また、この記事内容が少しでも、アトピー性皮膚炎に悩んでいる方の症状の改善のお役に立てれば、大変嬉しく思います。
- 腸内環境を改善する
- 血液をきれいにする
- 新陳代謝を良くする