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どういうわけか何をやってもうまくいかない、と思い、気分が落ち込んだ時、人生を少しでも良い方向に変えるには『小さな習慣』が大切です。
そういうわけで今回は、 『小さな習慣』(スティーヴン・ガイズ 著 田口 未和 訳 ダイヤモンド社)という一冊を、自分にとって良い「習慣」を身につけるために取り上げたいと思います。
健康的で幸福な毎日を送ったり、仕事で成功したり、人生を良い方向に変えたりするためには、日頃の「習慣」というものが非常に大切であるように思います。
そしてその「習慣」は仕事や勉強、読書、食事や運動、睡眠など、日々のライフスタイルを形作るものでもあります。
しかし、たとえばからだの健康やメンタルヘルス、病気の予防のために、日光浴やファスティング(断食)、マインドフルネス瞑想を実践することが効果的だとテレビ番組や雑誌、書籍などで知ったとしても、実際には、これまでやってこなかった新しいことを習慣化するのは難しいのかもしれません。
その習慣化することが難しい理由のひとつとして、最初からハードルが高いということが挙げられます。
つまり、ファスティング(断食)であれば、食事を1回でも抜くことがとてもつらいということであったり、マインドフルネス瞑想であれば、毎日30分以上の瞑想を続けられないことであったりするのです。
ですが、今回この記事でご紹介する 『小さな習慣』という本に書かれていることの要約とは、
「小さな習慣とは、あなたが新たな習慣にしたいと思っている行動を、もっともっと小さい形にしたもの」
であるということなのです。さらに、
「小さな習慣の基本は、こんなに簡単でいいの? と思うくらいの課題を自分に与え、それをほんのわずかな意志の力を使って実行するというもの」
でもあるのです。
『小さな習慣』の著者であるスティーヴン・ガイズ氏は、このことに関して、
小さな習慣とは、あなたが新たな習慣にしたいと思っている行動を、もっともっと小さい形にしたものです。毎日100回の腕立て伏せが目標なら、毎日1回の腕立て伏せをする。毎日3000ワードの文章を書くことが目標なら、毎日50ワードを書く。いつもポジティブに考えたいのなら、一日にふたつポジティブなことを考える。起業家として人生を送りたいのなら、(たくさんの発想が可能な中で)一日にふたつのアイデアを考え出す、といった感じです。
(スティーヴン・ガイズ 『小さな習慣』 田口 未和 訳 p34)
と述べています。
「小さな習慣」で簡単に目標達成することが次のやる気を生む。
つまり、小さな習慣とは、筋トレが健康のために良いと知り、腕立て伏せを毎日しようと決めたならば、いきなり30回や100回を目標にするのではなく、1回を目標にするということなのです。
また、これまで本を読む習慣がなかったのに読書を始めたいのであれば、1冊読むことを目標にするのではなく、1日1ページを読むことを目標にし、そのことを続けてみることが、「小さな習慣」なのです。
そして、簡単に目標を達成してしまうと、あとは「おまけ」として、腕立て伏せならば、さらに何回か行うことが出来ますし、読書であれば、もっと読みたいと思い、さらに数ページを勝手に読み進めてしまうのです。
すなわち、「小さな習慣」においては、「ひとつの達成が次の達成につながり、つねに成功できる」のです。
小さな習慣には多くの長所があります。応用の幅が広く、いつもポジティブな気持ちでいられます。ひとつの達成が次の達成につながり、つねに成功できるため、自然に自己肯定感が高まります。もちろん、小さな習慣として始めた行動がやがて本物の習慣に変わっていきます。
(スティーヴン・ガイズ 『小さな習慣』 田口 未和 訳 p35)
小さな習慣の基本は、こんなに簡単でいいの? と思うくらいの課題を自分に与え、それをほんのわずかな意志の力を使って実行するというものです。腕立て伏せを1回するのに、あるいはひとつかふたつのアイデアを思いつくのに、それほど強い意志は必要ありませんよね。
小さな習慣を使えば、驚くほど大きな成果を得られます。まず、小さな課題をこなしたあとに、ほとんどいつも〝おまけ〟でもっと多くをこなせます。これは、私たちがすでにポジティブな行動を望んでいて、いったん始めてしまえば、やりたくないと抵抗する気持ちを弱まるからです。そして、小さな習慣として始めた行動は徐々に生活の一部になっていきます。
(スティーヴン・ガイズ 『小さな習慣』 田口 未和 訳 p36)
人生を変えるために始めたいと思ったことを「小さな習慣」で習慣化。
以上今回の記事では、『小さな習慣』(スティーヴン・ガイズ 著 田口 未和 訳 ダイヤモンド社)という一冊を、自分にとって良い「習慣」を身につけるために取り上げてきましたが、人生を良い方向に変えるために必要なのは、まず、自分が人生を変えるために始めたいと思ったことを習慣化しようとする意志をもつことだと考えられます。
ですが、実際に習慣化しようとしても、やるかやらないか、100か0かといったように、毎回最初から目標を高いハードルとして設定してしまえば、挫折する可能性も高くなってしまいます。
もちろん、以前に取り上げた苫米地英人氏の『いい習慣が脳を変える』に書かれているように、最初から目標を現状の外に設定したほうが、やる気が起きるという方もいるかもしれませんが、たとえばダイエットのための運動や瞑想など、何事も結局長続きしないという方は、むしろ、「小さな習慣」として最初の目標を低く設定したほうが、習慣化しやすいと思います。
そして、次の記事で述べますが、この「小さな習慣」に「モチベーションはいらない」のです。
また今回ご紹介した、小さな習慣は、やがて本当の習慣に育てることもできます。
小さな習慣なら本当に小さな行動から始め、意志の力を効率的に使えるので、一度に複数の習慣に取り組めます。忙しくて時間に追われた人たちでさえ、小さな習慣をいくつも身につけることに成功しています。小さな習慣をあなたの生活の基礎になるものと見なしてください。どれも必ずやらなければならないことですが、数分もあれば全部終えられます。それが終わってしまえば、〝おまけ〟であろうと、そのほかの活動であろうと、自分の好きなことをしてかまいません。小さな習慣は、現在のあなたのライフスタイルに合わせて、いくらでも柔軟に取り入れられるはずです。それでいて、生活改善のための効果的な「てこ」になります。最初は生活の中に取りこむ小さな習慣だったものが、何かもっと大きなものに成長するからです。
(スティーヴン・ガイズ 『小さな習慣』 田口 未和 訳 p110~111)
ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^♪