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コロナ禍で無性にイライラしたり、悩みすぎて頭が疲れていたりする時、般若心経をマインドフルに唱えて、頭の中をスッキリさせてみませんか?
当ブログでは以前の記事で、般若心経を感じることが心身のバランスを整えるということや玄侑宗久『現代語訳 般若心経』を取り上げ、色即是空とは何を意味するのか、ということについて書きましたが、今回は、【般若心経】を感じるマインドフルネス瞑想が脳疲労やイライラ、モヤモヤを軽減するということについてです。
マインドフルネス瞑想の方法については別の記事を参照していただきたいと思いますが、マインドフルネス×般若心経の読経のやり方は、
「観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空」(かんじーざーぼーじーはんにゃーはーらーみーたーじーしょーけんごーうんかいくう)
から始まる般若心経を唱えることと、現在の瞬間に意識を集中させるマインドフルネス瞑想を組み合わせるだけなのです。
しかし、実際にやってみると意外に現在に集中し続けることが難しいことに気づかされます。
まず、ただ一人で読むようにすると、なかなか続けられませんので、書店で般若心経のCDが付いている本を買うか、インターネットでのYouTube動画を利用するかして、般若心経の読経の音声を用意します。
また、音読する際に、般若心経の全文が書かれたテキストが必要になりますので、般若心経の経文が載っている解説本やプリントアウトした印刷物なども手元に用意します。
姿勢は胡座でも椅子に座るのでも構いませんが、両肩の力を抜き、胸を軽く張る感じで、背筋を気持ちよくスッと伸ばすようにします。
そして実際に音声に合わせて般若心経を音読していきますが、その際、雑念が入りこまないように、262文字の一文字一文字を、しっかりと見つめながら読むようにします。
般若心経を全文憶えているのであれば、自分の声を聴くことに集中する。
また、般若心経を全文暗唱しているのであれば、音声と自分の声を聴くことに集中しながら、唱えるようにします。
そしてその声を感じたり、観察したりするようにしてみます。
ちなみに般若心経の全文を憶えていないという方でも、何十回と唱えているうちに、歌の歌詞を憶えるのと同じで、(意味は理解できなくても)次第にテキストを見なくても唱えられるようになってきます。
しかし、集中力が途切れたり、般若心経を唱えることに慣れてきて、余裕が出てきたりすると、どうしても唱えている間、頭の中に雑念が浮かんできてしまいます。
そのため、マインドフルネス瞑想と般若心経の読経を組み合わせるための秘訣は、経文を見ている場合は、一字一字の漢字に、暗唱している場合は、CDなどの音声や唱えている自分の声を聴くことに、100パーセント集中するよう心がけることです。
もし、般若心経を唱えている間に、何らかの思考や思いが浮かんできたら、「雑念、雑念、雑念」とラベリングすることで対処し、再び、般若心経の読経に意識を集中させるようにします。
般若心経とマインドフルネス瞑想の実践は、心の悩み苦しみを減らしてくれる。
ちなみに般若心経の読経とマインドフルネス瞑想を同時に実践すれば、心の悩み苦しみを軽減させることが可能です。
その理由は、ひたすら現在に集中しながら般若心経を唱えることで、過去の後悔や未来への不安のことに関して、心が悩みや苦しみを生みだす暇が無くなるからです。
反対にいえば、もし般若心経を唱えている間、何らかの悩みや苦しみが浮かんで来たら、その時は般若心経を読むことに100パーセント集中していないということになります。
もちろん、マインドフルネス瞑想と同じで、油断すると注意が散漫になり、頭の中に何らかの想念が浮かんでくるのは仕方がないことですので、うまくいかないといって自分を責めることはせず、現在に集中するための訓練だと思って、最低でも30分、できれば60~90分を目安に、毎日続けてみてください。
このようにひたすら現在(文字や音声)に集中しながら般若心経を唱え続けるトレーニングを行ってみると、スマホやネットサーフィンによる脳疲労や脳ストレスなども解消し、頭の中がかなりスッキリします。
また唱え終わった後も、しばらくの間は、爽快感が持続しますし、日常の些細なことに感じるストレスに対しても強くなれることを実感できます。
【般若心経】は現在に集中し、繰り返し唱えることで効果を発揮する。
以上、今回は、情報社会における脳疲労や、コロナ禍の心の悩み苦しみを少しでも軽減するために<般若心経>をマインドフルに読経してみることをオススメしてみました。
私自身、近頃はほとんど毎日、「色即是空」を感じるために般若心経を唱えるようにしていますが、<般若心経>は、最後に配置されている「羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶」というマントラが見えないちからをもっているというよりも、現在に集中し、自分の声をからだに響かせながら、繰り返し唱えることで効果を発揮するように思うのです。
気になる方は、ぜひ試してみてくださいね(^^♪
マインドフルネス×般若心経のポイント。
- 現在(いま)に100%意識を集中させながら般若心経を唱える。
- からだ全体に声を響かせるように気持ちよく唱える。
- 色即是空の「空」の意味を理解しておくと、より良い。
『般若心経』、とりわけあの咒文の部分を唱えていて最近私が感じるのは、「再生」あるいは「再出発」の喜びのようなものである。いつからということもなく、とにかくあれを唱えるそのたびに「再出発」する気分になる。むろんそのような言葉で思うのではなく、ふつふつと「いのち」に湧きあがる実感として感じるのだ。
(玄侑宗久『現代語訳 般若心経』 ちくま新書 p218)
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。