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2月から3月にかけて、春の兆しが感じられる暖かい一日や風が強い日の、飛散する花粉にお悩みではありませんか?
毎年のつらい花粉症にお悩みの方はたくさんいらっしゃると思いますが、今回は、冬の日光浴不足と紫外線UVB、ビタミンDと花粉症対策との関係について述べてみたいと思います。
以前の記事では、『サーファーに花粉症はいない』(斎藤 糧三 著 小学館)という一冊を花粉症対策のために紹介し、花粉症に悩まされている場合は、主に日光浴によるビタミンDの生成・補充に気をつけてみることが大切だと述べました。
そして私自身は、
冬になると日照時間が足りなくなるのと同時に、屋内に閉じこもることで日光浴の機会も減ってしまうことが、結果的にビタミンD欠乏症につながり、そのことが、花粉症のつらい症状とどこか関係しているのではないか、
と思うのです。
しかし、ビタミンDが体内で作られるためには、太陽光の「UVB(紫外線B波)」を皮膚に直接当てることがまず必要になってきます。
なお、ビタミンDを生成するために必要なのは、UVBだけで、ただ日光浴すればいいというわけではありません。
ですから、UVBがどのくらい地表に到達している場所か? という地理的条件を考慮することが大変重要です。
さらに、服装や場所など、日光浴を行う際の環境も同じように重要です。
なぜなら、肌を露出した服装でなければ、UVBは皮膚に到達しません。
つまり日光浴の際は、一般的な長袖長ズボンではなく、半袖半ズボンなど皮膚が充分に露出した服装を選ぶことが必要です。
またガラスやプラスチックはUVBを遮ってしまいます。室内の窓際での日光浴や、天井がガラスなどで覆われたテラスやベランダでの日光浴は、ビタミンDを生成するという観点ではNG(無効)です。
ですから、日光浴は日光が直接当たる場所で行う必要があります。
(斎藤糧三『サーファーに花粉症はいない』p108~109)
ところが「日光浴」というと、どうしてもシミの原因にもなる「紫外線が気になる」という方は多くいらっしゃると思います。特に化粧品業界で働く人やスキンケアの専門家のなかには、お肌の美容のためには、紫外線を浴びることは絶対に避けるべきと主張している方も多く見受けられます。
ですが、『サーファーに花粉症はいない』の著者である斎藤糧三氏が、
「そろそろ、約30年間続いてきた「紫外線=日光浴=悪」という「思い込み」を改め、日光浴の健康に関する効用を再評価、再認識する時ではないでしょうか」
と述べていることは、花粉症だけではなく、様々な現代病の多くを考えるうえで、非常に的を射た発言だと思われます。
そろそろ、約30年間続いてきた「紫外線=日光浴=悪」という「思い込み」を改め、日光浴の健康に関する効用を再評価、再認識する時ではないでしょうか。言葉では同じ「リスク」でも、実は「リスクの質と量」が重要です。行動すれば、世界的に蔓延しているビタミンD欠乏症、その結果として起きている、これから起きる病気のリスクを減らすことができます。
数多くのデータが示すように、その方がはるかに多くの人が健康に、幸福な生活を送れるようになることは明らかです。
「それでも日焼けはイヤだ」どうしても日光に当たることで起こる光老化を避けたいという人は、ビタミンDのサプリメントを摂取することで、これらのリスク軽減をはかることが可能です。
(斎藤糧三『サーファーに花粉症はいない』p131~132)
日光浴を行ってビタミンDを作る習慣が、花粉症をやわらげるための鍵を握っている。
加えて斎藤氏は、「歴史から考えると私たちの身体はビタミンDの代謝に関しては」、
「「充分な日光」に当たることで自ら合成し充足させるということが基本」
であるにも関わらず、「現代人の生活は、「お日様は悪者」」であり、
「人類が悠久の歴史の中で、環境(生活習慣)に合わせて確立した代謝とは、全くかけ離れた〝想定外〟のものになっています。」
としています。
そして、
「・日光浴をすることは「身体にとって必要で健康的なこと」と考え、それでビタミンDが充足できる地域や季節では適切に実行する」
「・ビタミンDが不足する場合は、タンニングマシンの利用やサプリメントで確実に補給する」
という「この2つの行動で、ビタミンDを解消し、またその結果として起こる病気のリスクを回避して頂きたいと思います」と述べています。
歴史から考えると私たちの身体はビタミンDの代謝に関しては、
・「充分な日光」に当たることで自ら合成し充足させる
ということが基本であり大前提になっています。
そして、それが無理な地域の場合は、
・肉食で補給する
ことになっているのです。
しかし現代人の生活は、「お日様は悪者」で「主食は穀物」というもの。しかも「大気汚染」に「日焼け止め」も加わりました。
人類が悠久の歴史の中で、環境(生活習慣)に合わせて確立した代謝とは、全くかけ離れた〝想定外〟のものになっています。
(斎藤糧三『サーファーに花粉症はいない』p136~137)
以上今回の記事では、冬の日光浴不足(紫外線UVB)とビタミンD、花粉症の関係について述べてきましたが、花粉症対策として一般的なのは、花粉の侵入を防ぐためにマスクやゴーグルを着用したり、ポリフェノールを摂取したり、腸内環境を整えたりすることです。
しかし、それだけではなく、秋から冬、春にかけて、適度に日光浴を行ってビタミンDを作る習慣も、花粉症の症状を軽減するために鍵を握っているように思うのです。
ちなみに私自身、以前は花粉症に悩まされていたのですが、毎年冬から春へと移行する時期に、十分な日光浴を行うようにしたら、花粉症の症状がかなりやわらぎ、今は花粉症に悩まされることは少なくなってきました。
毎年花粉症に悩まされているという方は、冬から春にかけて適度に日光浴を行う習慣をもってみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^♪