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日頃のストレスでついイライラしてしまったり、不安や葛藤、嫌悪感などに苛まれたりする時は、呼吸によるマインドフルネス瞑想で心身のバランスを整えてみるのがオススメです。
そういうわけで今回は、呼吸によるマインドフルネス瞑想が心身のバランスを整えるわけについてです。
呼吸によるマインドフルネス瞑想のポイント
- ただ自然に呼吸することに気づくようにする。
- 無理に「正しい」呼吸をしようとしない。
- 頭に雑念が浮かんできたら、「雑念、雑念、雑念」とラベリングして意識を呼吸に戻す。
自分自身の呼吸を観察することは現在(いま)の瞬間に気づき、心身のバランスを整えるのに効果的です。
またマインドフルネス瞑想によって自分の呼吸に気づく習慣をもつことは、自律神経のバランスを整えて免疫力を高めたり、ストレスによるイライラや精神的な疲れを鎮めたり、不安な気持ちを解消したりするのにも最適の方法です。
そのほか、ゆっくりと呼吸するようにすることは、生活習慣病や慢性炎症の予防にも効果的ですし、ダイエットやアンチエイジングのためにも役立つと思われます。
呼吸はただ自然に行うことが何よりも大切。
ちなみに呼吸には胸式呼吸、腹式呼吸、逆腹式呼吸、丹田呼吸、完全呼吸など、様々な呼吸法がありますが、無理に「正しい」呼吸法を意識する必要はないように思います。
なぜなら、正しい呼吸法があると思ってしまうと、そのことに囚われてしまい、自分にとっての気持ちよい呼吸が出来なくなってしまうからです。
つまり、無理に「正しく呼吸しなくちゃ」と焦る必要はなく、肩の力を抜き、自然に気持ちよく行うことが、呼吸する際は何よりも大切なのです。
もちろん、ヨガや整体の先生やスポーツジムのインストラクターに、呼吸の秘訣を教わって参考にするのはより呼吸を深めるのに役立つかもしれません。しかし自分の呼吸を「本来の型」のようなものに無理に当てはめようとすると、途端に呼吸は不自然なものになってしまいます。
マインドフルネス瞑想で「呼吸」に気づくには?
座布団や椅子に座り、気持ちよく背筋を伸ばし、肩の力を抜いたら、ゆっくりと鼻で息を出し入れしてみてください。
吸う息も吐く息もどちらも同じくらい大切ですが、一般的には、吐くほうの時間を長めにすることが、よりリラックスする秘訣だとされています。
ですが、あえてわざとらしい呼吸をする必要はなく、なるべく「自然」な呼吸を心がけてみてください。
次に、鼻腔や鼻のちょうど下あたりに注意を向け、息を出し入れする際の感覚や、気息の流れの観察に集中してみます。
もし気が散ってなかなか集中できない場合は、息を吸う時に、
「吸います、吸います、吸います」(「吸う、吸う、吸う」)
吐く時は、
「吐きます、吐きます、吐きます」(「吐く、吐く、吐く」)
と、言葉による実況中継を行ないながら呼吸してみると、集中しやすいです。
また、もし呼吸によるマインドフルネス瞑想を深めている際に、頭の中に過去の後悔や未来への不安などが思い浮かんできたら、そのことに対して「良いこと」「悪いこと」と自分の価値観で判断せず、
「雑念、雑念、雑念」
もしくは
「思考、思考、思考」「妄想、妄想、妄想」
と言葉によってラベリングするようにします。
もちろん、仕事で失敗したり、他人の言動にイライラしたりしている時は、普段よりも心に思い浮かんだことを「雑念」や「妄想」として片づけることは難しいかもしれませんが、しかしそのような際に即座にラベリングによって対処してみることは、実はかなりの心の訓練になるのです。
忙しい時こそ、「呼吸」によってマインドフルネス。
特に忙しい毎日を送っていると、当たり前のように行なわれている<呼吸>の大切さに気づくことが難しくなってくると感じられます。
しかし、「息」とは「生きる」ことと同義であるように、呼吸のあり方と、その人自身の生きることへの態度や姿勢、心の状態は、実は密接に関わっています。
たとえば毎日時間に追われてばかりで何となく「息苦しい」と感じる場合は、それだけ身体が前のめりになりがちで、呼吸も浅くなり、緊張状態が続いて交感神経ばかりが優位になっています。
また、そのように交感神経ばかりが優位になり、副交感神経がうまく働かなくなると、自律神経のバランスが崩れ、免疫力や生命力は低下してしまいます。
呼吸によるマインドフルネス瞑想で自分自身で時間のゆとりを作り出す。
その一方で、呼吸に気づくためのマインドフルネス瞑想を実践すれば、自律神経のバランスが整い、かなりのストレス軽減が期待できますし、前のめりにならず、周りに流されず自分自身で時間のゆとりを作り出すことが可能です。
そのような、呼吸によって心身をコントロール出来る理由には、呼吸の働きが関わっています。呼吸の際、腹圧によって上下する横隔膜は、リラックス効果をもたらす副交感神経とつながっています。
副交感神経は心拍数を抑制したり、内臓の働きを活発にしたりするため、呼吸を意識して深めるようにすることは、緊張状態やストレスの緩和に役立つのです。
呼吸に注意を集中するということは、文字どおり〝注意を集中する〟こと以外の何ものでもありません。呼吸を自分に強制したり、深く呼吸しようと努めたり、呼吸のパターンやリズムを変えたりということをする必要はありません。これまでも、あなたが何を考えなくても、呼吸はとどこおりなく行なわれてきたはずです。今は、呼吸に注意を集中することです。コントロールする必要はありません。実際、コントロールしようとするとかえって逆効果になります。ここで呼吸に注意を集中しようとするのは、息を吸ったり吐いたりする感じを意識するためです。
(ジョン・カバットジン『マインドフルネスストレス低減法』 春木豊 訳 北大路書房 p79)
レジの会計を待っている間にも、自分の呼吸に気づくようにしてみる。
以上、今回の記事では、呼吸によるマインドフルネス瞑想が心身のバランスを整えるわけについて述べてみました。
ちなみに、呼吸によるマインドフルネス瞑想を行う際は、森林浴ができる公園や河川の近く、海辺など、自然を満喫できる場所のほうが気持ちを整えるためにより効果的です。
また、自然を満喫する機会がなくても、青信号やレジの会計を待っている間、自分の呼吸に気づくようにする習慣をもつことも、日頃から心身のバランスを整えるのに有効です。
忙しい時やイライラした時こそ、現在(いま)の瞬間に気づくために、10秒でも構わないのでマインドフルネス瞑想を行ない、<呼吸>に気づくようにしてみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^♪
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