呼吸に注意を集中するということは、文字どおり〝注意を集中する〟こと以外の何ものでもありません。呼吸を自分に強制したり、深く呼吸しようと努めたり、呼吸のパターンやリズムを変えたりということをする必要はありません。これまでも、あなたが何を考えなくても、呼吸はとどこおりなく行なわれてきたはずです。今は、呼吸に注意を集中することです。コントロールする必要はありません。実際、コントロールしようとするとかえって逆効果になります。ここで呼吸に注意を集中しようとするのは、息を吸ったり吐いたりする感じを意識するためです。
(ジョン・カバットジン『マインドフルネスストレス低減法』 春木豊 訳 北大路書房 p79)
呼吸は、われわれを目覚めさせ、瞑想用のクッションの上にいるときも、またそうでないときでも、心とからだのプロセスに向けられた最大限の注意(full attentison)を維持するために用いられます。そのようにして育成された心は、われわれにとって扱いが困難で、誰にでも知られているもの、つまり、恐れ、寂しさ、怒りといったものをありのままに観ることができます。そういう心はまた自分自身を知り、自分が現に(actually)どのように生きているかを理解することを助けてくれます。そしてその理解を通して、あなたを自由にしてくれます。
(ラリー・ローゼンバーグ 『〈目覚め〉への3つのステップ マインドフルネスを生活に生かす実践 』 藤田 一照 訳 春秋社 p40)
今ここに存在し、この瞬間に目覚め、体と心が統合されて、散漫さから自由である、それが気づいているということです。気づきの呼吸をして、気づきつつ歩み、気づきながら坐り、気づきながら皿を洗うとい、気づきのエネルギーが内から生まれてきます。気づきには集中と洞察のエネルギーがあり、それがあなたを守ってくれます。気づきの助けがあれば、理解し、受け入れ、愛し、苦しみを和らげることができます。だから、気づきの島は最良の避難所なのです。
(ティク・ナット・ハン『ブッダの<呼吸>の瞑想』 島田啓介 訳 野草社 p121)
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