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ゆっくりとした呼吸が自律神経のバランスを整えるということについてご存知でしょうか?
今回は、ゆっくり呼吸が自律神経のバランスを整える、ということについてです。
季節の変わり目や寒暖の差が激しい時期は、生体にとってストレスになりやすく、自律神経のバランスが崩れやすくなりますが、もし自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまうと、急な体調不良に陥ったり、やる気がでなかったり、うつの症状がでてきたりします。
また、ストレスや寒暖差による自律神経の乱れは、肌荒れやアトピー性皮膚炎の症状といった、お肌の健康とも関係してきます。
そのため、寒暖差の激しい日などは、特に自律神経のバランスに気をつけておく必要があると思われるのですが、手っ取り早く自律神経のバランスを整える方法は、「呼吸」を意識することだと思われます。
普段何気なく行っている「呼吸」ですが、呼吸を整え、深い呼吸を行なっていくことは、自律神経のバランスを整えるのに有効なのです。
しかも、呼吸を整えれば、ストレスをやわらげたり、疲労を軽減したり、マインドフルネス瞑想と組み合わせることで、不安や焦り、イライラにも対処することもできます。
いつのまにか呼吸が浅くなっていませんか?
しかし近年は、スマートフォンの普及や長時間のデスクワーク・パソコンの使用などによって、知らないうちに猫背や首コリになり、そのことによって呼吸が浅くなってしまうと、何だかやる気が出なかったり、妙にイライラしたりする場合があります。
さらに、過度の疲労や無理に頑張り過ぎることによるストレスが溜まってしまうと、気づかないうちに呼吸は浅くなってしまいます。
それに加え、年末に近づいていく師走や新年度が始まる春などは、毎日が忙しくなってくるため、自然とゆっくりと深い呼吸をする機会が減っていってしまいます。
それゆえ、忙しすぎて自律神経のバランスが乱れ、何となく息が苦しいと感じる前に、あえて深い呼吸をゆっくりと行う必要があるように思います。
ちなみにこの「呼吸」の重要性について、 ホリスティック医学の第一人者である帯津良一氏は、『ゆっくり呼吸で病気は治る!』のなかで以下のように述べていますので引用してみます。
自律神経のバランスを整えるためには、方法はひとつしかありません。呼吸で自分をコントロールすることです。なぜなら、自律神経にコントロールされている生命活動の中で、人の意志が関与できるものは呼吸しかないからです。
たとえば理由もなく不安がわきあがってきたとします。心臓がドキドキし、冷や汗が出てきます。こういうとき、心拍数を自分の意志で下げることができればよいのですが、それは無理です。同じように汗を止めることもできません。しかし、呼吸だけは、意識して深く長くすることが誰にでもできるのです。そのように呼吸を変えることで心が落ち着くこともあるのです。それは、呼吸によって、自律神経のバランスが整ったからにほかなりません。
(帯津良一『ゆっくり呼吸で病気は治る!』 p20)
(略)現代人の呼吸は、非常に浅くなっています。まさに、口先だけで吸ったり吐いたりしているといえるでしょう。
その原因として考えられるのが、ストレスです。ストレスがかかると、体は緊張した状態になります。体が緊張すれば、交感神経が優位になります。交感神経が優位になると、呼吸は浅く早くなってしまうのです。
(帯津良一『ゆっくり呼吸で病気は治る!』p21)
「呼吸」を意識して心身の健康を取り戻す。
このように日頃から浅い呼吸になってしまっていることが、自律神経のバランスを乱れさせ、結果的に心身の不調やうつ、低体温などを引き起こす原因になってしまっています。
したがって、心身の健康を取り戻していくためには、普段から何気なく行っている「呼吸」を意識する必要があるのです。
特に仕事や勉強で忙しく、時間に追われてばかりで、頭の中が仕事のことや家庭のこと、人間関係のことなどで一杯になっていると、呼吸を深めようとしても、心がなかなか落ち着かず、リラックスができません。
そういう時こそ、頭の中の人間関係のことや、スマートフォンなど、自分が大事だと思う情報機器のことはいったん隅に置き、手をお腹のあたりに当て、目を閉じ、おなかのふくらみと縮み、気息の流れを観察しながら、1分間で良いので、ゆっくりと深く呼吸してみてはいかがでしょうか。
大切なのはいきなり難しい呼吸法に挑戦するのではなく、自分自身が心地よく感じられるように、吐く息も、吸う息も、なるべく「ゆっくり」と行うことなのです。
以上今回の記事では、ゆっくり呼吸が自律神経のバランスを整える、ということについて述べてみましたが、ストレスで緊張しているときにあえてゆっくりとした呼吸を行うことは副交感神経を優位にして自律神経のバランスを整えるのに有効です。
そして自律神経のバランスが整うことは、免疫力アップにもつながっていきます。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます(^^♪